「段ボール一杯のゴム紐」
ネームをやろうとするとなぜだか眠くなってしまうので(笑)眠気覚ましで料理をしたり、モノを片付けたりする。 断捨離みたいな感じか…。 正直、いらんものばかりだったりするけどね。苦笑。 とりあえず、資源ごみで捨てるために段ボール類を仕分ける。 ガムテープやホチキスハリみたいなのを丁寧にはずす… 怪我などしませんように。 段ボールで手を切ると痛いのよね、傷口がギザギザになって。 オーコワ。 テープはがしをしていたらだんだん楽しくなった。笑。 (もちろん中身の整理もある… こういうのをしてると何で手が乾燥するのか…) そうだ、棚の奥にある段ボールも整頓するかな… 中身は… 布マスクの材料が入っている。 昨年、取りつかれたようにマスクを作ったっけ。 当初は余裕で作っていたのだけれどだんだんダブルガーゼなどの材料が品薄になってきていた。 ガーゼだけでなく、マスクひもや鼻のワイヤーなども「一人何個まで」とかの制限が付くようになってしまい、毎日手芸用品店に通い、少しづつ調達した。 ネットでも購入したけど、こちらも在庫切れが目立つようになってしまったっけな。 もちろん1日にそうたくさん作れるわけでもなかったので、それで何とかなっていたのだけれど。 そのうちマスクも出回るだろう…と思っていたのに、なかなか手にいれるのが難しくなってしまいましたよね。 これだけモノがあふれる現代で、たかがマスクが手に入らないなんて。 あれは異常だった…。 でも自分は布マスクが作れる、布なら洗ってまた使えるからあわてることはなかった。 さして外出したり他人と多くかかわる仕事でもないし。 だから作ったマスクは知り合いとかに差し上げて、それはそれは感謝されたっけ。 自分が作ったものをあれだけわかりやすい形で喜ばれるのは初めてでうれしかった。 そのマスクの材料が入っている段ボール。 開けてみると、懐かしいやらせつないやら。 こんなものが、値段にしたら数百円くらいの布地やゴムが、ほんとに貴重だったなんて。 とりわけマスクのゴム、ね。 (マスク専用のゴムがあるなんて知らなかった) とにかく足りないからネットで、できるだけ注文したの。 使い切ると届いたりして、なんとかしのいだのよね。 多くは中国製。 たまにすごく質の悪いガーゼとかが届いたっけな。 「ダブルガーゼじゃないじゃんよ!ぷんぷん!」とかね。 ある時アマゾンの注文履歴のサムネイルが「字パケ」していて、薄気味悪いイラストに変換されていたのは少し怖かったな。 ん? パソコンウィルスか?とか、謎の中国マフィアに大金をだましとられてたりしないか?とか不安になったっけ。 幸いそんなコトはなかったけど。 で、町にマスクが少しづつ出回り始めた頃、ネットで注文していたマスクのゴムが届き始める。 誰でも十分にマスクが買えるようになったので私のマスク作りも終わっていた。 それでも大量のマスクゴムが続々と届く… 届く… もう百メートル以上も。 マスク何万個分?笑。 とりあえず段ボールに突っ込んでしまっておいた。 そのダンボール。 段ボール一杯のマスクゴムを見て苦笑い。 あの時これがあったらな。 張り切ってマスク作りに邁進しただろうな。 でももう取っておいてもしょうがないな、ゴムは2,3年で劣化するし…。 それにもうマスクがお店から消えることもないだろう、多分。 もう自分でミシン踏んでマスクを作ることもないかな。 去年の情熱と使命感を懐かしく思い出しながら、思い切って大量のマスクゴムをゴミ袋に放り込む… まるでラーメン店の在庫処分みたいだ。 ああ、もったいない… でもね。 専門家も首をかしげるほど感染者数が激減している。 多分、また冬になったら少し増えるだろうけど、この夏ほどには増えないんじゃない… とも思う… ワクチン接種も進んでいるし… 希望的観測だけど…。 もうマスクを作るコトはないだろう、そう願いたい。 万が一作る羽目になったら… その時は作るけどね。 材料は少しだけ残したし。 まかせてください。笑。
PS. ほんとは猫漫画を描きたいのだけれど猫が平和だとネタがなくてね。 うんこまみれだった昨年が懐かしい…笑。
夏子
「海外ドラマ事情」
前ほどではないけどアメリカのテレビドラマが好きでよく見てる。 古くは「ER」とか「LAW&ORDER」とか。 さすがにシーズンを重ねると少々マンネリにもなって、もういいかなって感じになるけどね。 エピソードもお決まりのコースがあって。 「出会い」「結婚・出産」「子育て」「破局・死別」「臨死体験〜薬物中毒」「親との確執・トラウマ」などなど。 定番、というか。 「太陽にほえろ」の殉職エピみたいな。笑。 あまたあるお気に入りの中でも「L&O性犯罪特捜班」と割と新しい「9-1-1LA救命最前線」は好きで毎回楽しみにしてるの。 今年も新シーズンを見ることができたんだけど…。 昨年の製作だから、アタリマエだけどパンデミック前提の設定になってるんだよね。 だからドラマ内で、主要キャストもわき役も、群衆もみんなマスクしてる。 いちいち手指消毒してるし。 ちょこっとしたセリフの中にも…。 あれー、オリビアがマスクしてるー、子供はリモート授業してるし、こわもての古参キャストのフィン刑事までマスクしてるなんて、可笑しいようなせつないような。 お馴染みの俳優さんが全然見慣れないマスクして、でもドラマの中で出勤する時はみんなマスクして登場するのにバストアップの会話の時はマスクはずすのよ。 そこ違うでしょ!って突っ込みたくなったワ。笑。 容疑者追い詰めてドアキックして、マスクして「警察だ!」じゃなんかしまらない…。 でもたいてい見せ場ではささっとマスクはずしちゃう。笑。 ま、ドラマだから…。 当然といえば当然なんだけど… なんかすごく複雑な気持ちになっちゃった。 そうか、やっぱりそうなんだ… 特にニューヨークは一時期深刻な状況に陥ってたし。 もともと事件ものだから暗い内容だし世相を反映するのは当たり前なんだけど。 それはドラマの物語の中にも反映されていて…。 当然のように医療のひっ迫やコロナ禍の貧困、女性の孤独や子供たちの教育問題とか扱ってたりするのよ。 でも、正直あまり出来はよくなかったような気がする。 意外性というものがなくて。 だってまだ収束してないし。 海外よりはましな日本でも、連日テレビのニュースで目にしたコトだし。 実際はもっとすさまじかったかもしれないし、でもそれをそのまま描いても芸がないしかと言って誇張されてもシラケる…。 全然楽しめないというか、ドラマに入り込めないんだよね。 じゃ、過去のドラマ見ても、なんか遠いというか。 いっそう「コロナ前、コロナ後」を実感してしまう。 AC、BC… アフターキリスト・ビフォーキリスト、ではなくコロナのビフォーアフター… ヤダ! 実際、撮影にも支障をきたして予定通りには進行できなかったらしいです。 中断や中止、打ち切りなど…。 なんか、ドラマの中にまでコロナ入り込んでほしくなかったなー。苦笑。 非日常のはずのテレビドラマなのに。 マスクして手洗って… 普通の日常じゃん! ヤダヤダ。苦笑。 そういえば日本のドラマはあまりマスクしてないね。 例外は「孤独のグルメ」、新作はみんなマスクしていて、でもさほど違和感を感じなかったのはもともと日常的な内容だからかな。 過去の番組とか見て、マスクしてなくてひな壇がにぎやかだと「あ、前のね」とホッとしたり、密集してると「密!密!」って気になってしまう。苦笑。 漫画ではほとんどマスクは描かれていないようですね。 (もっともあまり読んでないけど) 大好きな「ザ・ファブル」の新シーズンではコロナ禍が反映されてたけどさほど違和感を感じなかったのは作風かな…。 何より自分でも「コロナ前」と「コロナ後」、くっきりはっきり意識が変わってしまった。 緊急事態宣言が解除されて、だいぶ飲食店の制限も緩み、少しづつ日常がもどってくるはずなんだけど…。 ワクチン接種してもマスクなしでは出歩かないし。 町中で若い人の大声とか笑い声とかにもイラっとしたりして。 ああ、ヤダヤダ。 もう前のようには戻れないのかなあ。 戻りたいなあ… でもねえ… 心のどこかが凍り付いたように萎縮したままです。 一部は多分もう戻らない… それはすごく悲しい。 「なにか」が、すごく遠い…。 せめてドラマくらいは楽しい、ワクワク、を期待したいんであります。 「パンデミック」のドラマなんか観たくない!! せめてドラマの中くらいマスク見たくないなー! あ、一つだけいいコトも。 手をきちんと洗うと風邪ひかないみたいだ。 それだけはよかった♪
PS. ちなみに、自分の漫画の中では絶対マスク描かないつもり。 コロナはなかったことにしたい、せめて自分の絵の中では。
「初めての経験」
少し前のコト。 119番して消防車呼んじゃったのよ! (はしゃぐことではない…) それはまだ暑い日だったか… この夏は珍しく夜サッシ窓を閉める時小さいゴキブリを見かけるコトが多かった。 マンションではめったにゴキブリ出ないんだけど…。 小さい奴だったがスプレーとかで、できるだけ駆除した。 もちろんゴキブリは大嫌いだ。 猫のアビが見つけたらなぶり殺しにしてくれるんだけど。笑。 めずらしく今年の夏はゴキブリに遭遇する事が少し多かった。 いやだなあ…。 あ、別にゴキブリが出たので消防車呼んだわけじゃないです。笑。 で、ある夜。 10時くらいか。 建物の非常ベルが鳴った。 とりあえず部屋から飛び出てどこのフロアに異常があるか調べると、1階の飲食店だった。 でも店はすでに閉まってまっ暗だ。 火の気があったら大変だから、合いかぎで一階の店に入る…。 怖いので地下一階のバーの店長さんも一緒に入ってもらう。 すると。 店内、真っ暗だけどなんとなくボヤーっと煙のようなものが漂っている…。 キッチンの方を見ようと、明かりを付けようとすると、なんか咳が出てきた。 ゴホ、ゴホッ、ありゃ? なんか変? 咳がとまらない… これはあきらかに異常だ! 「ちょっと、危険だね」 「すぐ出た方がいいですねっ」と地下の店の店長さんとあわてて外へ出るが。 私の咳は止まらない。 店長さんは「のどが痛い」と。 ええっ!?!? ヤダ、何コレ!?!? 咳がとまらない。 外へ出る。 煙っぽいならまず消防署に連絡だ。 スマホを取り出して119番をダイヤル… 「もしもし?あの、煙が…」咳き込んでうまくしゃべれないので地下の店の店長さんに代わりに話してもらう。 私の咳は止まらない(呼吸ができないほどではないけど)… ああ、事件か事故に巻き込まれた? ちょっと頭に浮かんだのは「地下鉄サリン事件」! まさかテロ!? おいおい! ヤダー! 私は立っていられず、歩道に座り込む…。 傍から見たら少し異常な光景だったか。 5分ほどでけたたましくサイレンを鳴らして消防車が到着! 生まれて初めて消防車を呼んじゃったよー! 商店街に数台の消防車と、フル装備の消防員が目の前に。 わ、ドラマみたいだ! なんとなくテンションが上がってしまう。 ちょっと興奮してきた… ドラマなら私はこの状況では主役だ。(おい!) おびただしい消防車とものものしい消防署員… 緊急事態宣言下だったけどそれでも野次馬がぞろぞろと。 うふふ、主役は私(なんて言ってる場合か!)。 仕方ないとはいえ大騒動になってしまって恐縮だけど一応、状況の説明をしなければ… 少し咳が治まってきた…。 「非常ベルが鳴ったので確認に降りると、1階の店舗から。 閉店してるので合いかぎで 中を確認すると煙のようなモヤが…」 消防署員と、アルソックの人も到着してくる… 私は同じコト(名前とか年齢とか)を何度も聞かれるので少しイラ立ち、 「それはさっき言いましたよ!」と声を荒げてしまった …すみませんね。 そのうち、ぼちぼち状況がわかってきた。 フル装備で店内に入った消防署員の人が持ってきたのは… バルサンでした! どうやらゴキブリ退治用のそれの煙幕に非常ベルが反応してしまったようだ。 (後でお店の人に確認したら、何度かバルサン使用してて、特に非常ベルは鳴らなかったので恒常的に使用してた、との事。通りで今年はソレが多かったわけか…バルサン、って結局ゴキブリがよそへ行くだけなのよね…) たまたまこの日は非常ベルが鳴ってしまった、と。 おいおい…。 バルサンたく時はドアに「バルサン使用中」って張り紙しておかなきゃ…。 咳はすでに治まったが、念のため病院行きますか?と尋ねられる。 折しもコロナ禍、感染者増加で医療ひっ迫が叫ばれている中、この程度で世話かけるのは申し訳ない… 実際大したことなかったし。 多分それには及びません、と答えるもマニュアルに沿って体温とパルスオキシメーターで酸素飽和度を測られた。 (これも生まれて初めて!数値は98、で問題なし) 状況が落ち着いた数分後くらいに、当の飲食店の人(バルサンたいた本人)が戻ってきた。 ものものしい光景に「え?…」とぽかんとしてたっけな。 私は部屋にもどり、咳はすっかり止まっていたけど (バルサンを吸って)危険はないのか?が少し気になったのでネットで調べるもよくわからず。 有名な製薬業者の製品だからネットに出ていた番号に電話してみるも、 「すでに外注の製品なので何もわかりません」と身も蓋もない答え。 あらら。 ま、多分何ともないでしょう。 (もちろん何ともなかった) 初めて消防車を呼んでしまった。 5分もかからずにすぐに来てくれた。 サイレンと赤い車体、防護服を見た時は心からホッとした。 結局バルサンで少々恐縮で拍子抜けだけど生命にかかわることでなかったのでよかった。 呼ぶしかなかったので悪しからず…。
PS. ちょっと興奮した… おい!