夏子
「部活廃止、とな」
神戸市が再来年度から公立中学の部活動を終了して、地域による「クラブ活動」に移行していくんだそうな。 昨今の事情によると顧問の先生の負担が大きすぎる…コトが主な理由と。 ちなみに、「部活」と「クラブ」ってなんとなくニュアンスが違う感じがする。 「部活」の漫画をひたすら描いてきた漫画描きにとっては複雑な思いだけど。 まあ責任やら多忙やら、ただでさえ忙しい先生のストレスはいかばかりか… これも時代の趨勢だろう…。 私は部活好きだったな。 もちろんぷんぷんの昭和時代の部活。 特別スポーツができるわけでもなかったけれど、 なんとなく中学に入って放課後は○○部に入るのは、新鮮な思いがした。 少しづつ大人になる感じがして。 2才上の姉がバレーボール部に入っていたし。 姉と一緒はイヤだったので(苦笑)、バスケット部を選ぶ。 今でもよく覚えている、中学に入ったばかりでまだ12才の私が一人で職員室へ行き、 顧問のS先生にはきはきと(笑) 「バスケット部に仮入部させてください!」と言うとS先生、 「はい、わかりました。 仮なのであまり長く参加しなくてもいいです。」 早めに帰宅しなさいよ… あの時の自分のドキドキも先生の口調もはっきり覚えている… バスケットは割と好きだったけどもちろん特別才能があるわけでもなく、まして将来どうのなんてまったく…笑。 だいたいいつも1回戦負けだったし。爆笑。 中学生だもん、まだまだ子供で… それでも何となく憧れはあったのよ。 「部活動」そのものに。 放課後、授業が終わってジャージに着替えて同じバスケット部の友だちとグラウンドに向かう事が。 先輩に 「ボールはこう持つのよ」 「パスはこうで」 「ドリブルはこうで」 「スナップをきかせて!親指で押すのよ」とか。 そして少しずつ会得していくことはとてもうれしかった。 2年生の先輩に親しみを感じ、3年生の先輩には憧れを感じ…。 OGの先輩がたまに来て、怒られたりすることさえ新鮮だった…。 あ、なんか大人っぽい! 小学生とは違うんだから!!って。笑。 男子の先輩をチラ見してヒソヒソきゃあきゃあおしゃべりするのも楽しかった。 教室の中でだけでは得られない感覚はとても新鮮だったなあ。 違うクラスの友だちができるのもうれしかったし。 それに部活に入らないと中学生活が「勉強だけ」になっちゃうじゃありませんか。 それは避けたかったなあ。 やっぱりね、どこかに所属したかった。 教室でも家でもないどこか。 授業が終わった後行く場所がある、ってことがどれほどうれしかったか…。 出ると負けのへっぽこバスケット部の分際でも。笑。 基本、楽しかったんだな。 顧問の先生は、たまにしか顔出さず、ろくな指導もしてくれなかったけどね。 のどかなもんよ。 野球部の顧問の先生なんかはかなり厳しくてね、体罰とか普通にあった。 それも横から見てる分には怖いけど興味深々だった… あ、なんか漫画のスポ根みたいだ!って。 2年の時、まったく経験のない男性教師が顧問になってくれたんだけどみんなその先生が嫌いでね(笑)。 理由は忘れたけど些細なコトでむかつく!とかなんとか。 ミーティングでみんなでつるし上げたコトがあってね。 (あ、ミーティングっていうのも何か大人な語感があって新鮮でしたな。笑) まあ中学生のガキんちょが大人に論理的な筋の通った講義ができるわけでもなく。 きいきいキャーキャー騒ぐだけで…笑。 その時その先生の 「部活動の顧問、というのは我々の厚意でやって(あげて)いるんだからね」って発言にナマイキなガキどもは大激怒! さらに大抗議したんだな。笑。 今思えばそりゃその通りだよなあ、先生も気の毒に…苦笑。 でも当時の友人に会うと「やっぱアントキのアイツ頭きたよね!」。 もうおかしいやら可愛いやら懐かしいやら。 そういう思いも全部ひっくるめて楽しかった。 へたっぴで全然勝てなくても。 思春期の入り口で、健康的でいい経験ができた…って思うよ。 何より「部活」の漫画が描けたしね。 やっておくもんです。笑。 クラブへの移行は少々複雑な思いもありますが…。 あ、部活とクラブの違いとしては。 「部活」は、割と下手くそでも気軽に参加できる、参加する事に意味がある…(五輪かい!?) 「クラブ」は、ある程度上手い人とか目的意識の高い人が行く…イメージが。 きっとクラブでも、また別な経験を紡げると思うし、学校とは違う場所があるというのも楽しいかもね。 でも両方に共通してるのは、どっちみち「ストレス」はあるかな。 (ヒマならヒマでもストレスも…) 結局ソレからは逃れられない思春期の宿命か…。
PS. ミーティングで吊るしあげた気に食わなかった顧問の男性教師ですが、 後年聞いた話ではソイツ顔が可愛いコしか覚えてなかったんだってさ。 …やっぱりあたいら正しかったじゃん!笑。
風邪ひきで始まり、猛暑で体調がぱっとせず、そのままなんとなくすっきりしないままあっというまに年末に。 あーあ。 やんなっちゃう。 速いなあ。 今年のトピックとしてはやはりまんが寺子屋でしょうか。 ガラにもなく他人に漫画をレクチャーするなんて。 ま、人生で少しくらいそんな体験もよろしいか…と。 頼もしい後輩たちもいるし。 彼らは本当に高い技術を持っているので当初はプロを対象としたデジタル講習を目論んだのよ。 定員が10名前後なのであまり大っぴらに喧伝するものでもなく、プロ対象は口コミで、初級者は近所の方が来てくれればいいかな、と。 で、ふたを開けてみればお子さんが中心に。 うれしいコトにリピーターさんが多くて。 今では割とすぐ定員に達して、お断りをすることもたまに…(とても心苦しい)。 まあまあ盛況なんですね。 子供向けの漫画を描いてきたのに実際子供とかかわることはあまりなく (というかほとんどないかな) 目の当たりにするイキモノにどぎまぎ緊張あたあたもたもた、1日終わるともうぐったり疲れ… 月にたった2回なのに。苦笑。 講師の後輩たちも、「なんかエネルギー吸い取られるような…トシかなあ」と苦笑。 まあ、一生に一度くらいこういう経験も善きかな。 小学生高学年の子どもたちはだいたい好きなアニメやゲームのキャラを描いてる。 「今日は何描きたい?」と尋ねると「フリーレン」やら「働く細胞」やらもちろん私の知らないキャラの名が出て。 ネットで資料映像を引っ張り出して、それを見ながらマネして描いてもらう。 拙いけどそれはそれは一生懸命で黙々と鉛筆を走らせ…。 もちろんアニメの絵とかをマネして描いたところでまったく評価はされないんだけどね。 特に学校とかでは。 私が小学生の時は先生に「これはまんがだ。こういうのはダメ」的なこと時々言われたっけ。 先生によっては低い点数つけられたっけな。 この私によくも… なんちゃって。 もし当時こういう教室あったらきっとうれしかっただろうなあ。 すぐ近所に由緒ある絵画教室があるのね。 で、多分そこでは正統派の絵… 静物画とか風景画、人物画とかを習うんだろうな。 もちろんそれはまっとうな教育だけどね。 でも子どもの付き添いで来るお母さんが言うのよ。 「私も絵描きたいの! でもりんごとか風景とか描くのいやだなあ、 楽しくないんだもん、ただでさえ下手なのに…」 それ聞いてプッと笑っちゃった。 そうだよねー。 できればりんごよりも好きな漫画のキャラとか描きたいよね。 きれいな色を付けて…。 私が10年くらい前、デジタルに移行した時(せざるを得なくて…)教えてくれるような場所はほとんどなくて。 どのソフトを買えばいいのかもまったくわからず、パソコンの知識も乏しく…。 なんとか後輩に手取り足取り教わって、なんとか最低限の作業はできるようになってね。 あの時こういう場所があったらなあ…と思ってそういう場所を作りました。 シニアの方も参加してくれます。 「一度ペンで絵を描いてみたかった」とか 「絵は好きだけどなかなか描く機会がなくて…」とか お子さんの付き添いで、でもできれば自分も描いてみたい、まんがは今でも大好きで…とか。 別に仕事じゃなくても、絵を描きたい。 描いてみたい。 それは手のひらの小さな夢みたいな… 日々の生活に追われてついつい忘れちゃうんだけど… でも描きたい、と。 少しでも上手くなりたい、と。 そんな方に寄り添い、エールを送る場です。 講師たちも自分達ができることがあるなら、と。 そして時折リピーターのお子さんが思いがけず上達していたり、出来上がった絵を大切にファイルにまとめているのを見ると、私たちもほんとうにうれしいものです。 デジタルで、ちょっとお化粧したりすると、なんかシュッとあか抜けたりしてね。 最近はもっぱらそれが楽しみだったりして。 出来が気に入ると自分でも何度もパソコンで見返したり。 で、サービスではがきにしておみやげにしてもらうのね。 家族にみせたり、お祖母ちゃんとかに出してあげなよ、と。 でも最近の子供ははがき出す習慣ないらしくて。 「出せばいいのにー、絶対喜ぶよ!」って言ったら 「…出したら自分のがなくなっちゃうから」ですって。笑。 じゃあ2枚プリントアウトするから出そうよ、 でもそしたら2枚持っているのに1枚になっちゃう…とか言いそう。 まったく子供は欲張りだなあ!苦笑。 「絵」は生活必需品じゃない、なくても別にだれも困らない、描かなくたって…。 たかが「絵」… それでも、やっぱりそばに居てほしい…。 30代の若い男性が 「仕事でパソコンとかデータ扱いとか一通りできるんです。 でも絵を描いてみたかった、絵を描く日常がほしくて、 そのきっかけになれば…と思って申し込みました。 …来てよかったです! ありがとうございました!」と言ってくれた時はうれしかった。 ほんとうに、うれしかった。 こちらこそありがとう、です。
新聞を見ていたら、ニセコのリフト券がとうとう一万円を超えた!とのニュース。 うひゃあ。 さすがに高いなあ。 昔、よく行ってた頃は平日だったらリフト券無料パックがあったのでそういうのを選んでいたけどね。 幸いフリーランスの身、わざわざ割高な日に行かなくても済んだので…。 GWとか… そうか、そういう高い時に行ってくれる人がいるから平日は割安になるのか、と初めて知った時もはるか昔…。 ま、あまり旅行とか行くタイプでもなかったけど。 10年前からとっくに8割くらいが外国人になっていたけどね。 ニセコとか白馬とかも。 季節が逆になるオーストラリア人とかが 「夏でも滑れる! しかも雪質がいい!!」って。 豪州の方はスキーマナーがよかったな。 必ずヘルメット着用だし。 マナーがよくないのは…苦笑。 20代の頃、私も初めて北海道でパウダーを体験した時は「おお!!」って感動したものだ… ただしものすごく寒かった… 札幌とかも、耳出して歩けなかったもの。 鼻水が出っぱなし、だったし。 それに比べて最近は北海道でも温暖化がきてるのかな?と感じてた。 (コロナ禍以降、滑るコトもなくなったけど) 円安やら様々な値上げやら、スキー場も大変だろうな。 平日ガラガラを堪能してた頃は「大丈夫かなあ?」って心配だったもの。 リフト運行を減らしたりコースをいくつかクローズすることもあって… もちろん積雪量も減り…。 もう以前のゲレンデではないんだろう…。 そしてリフト券の高騰か… うーむ。 地元の人も悩ましいね…。 スキー・スノボ人口も減ってきてるんだろう。 替わりに増えた外国人旅行者… もうずいぶん定着してるとはいえ。 確かにリフト券の高騰は悩ましいけど、でも初級の時は小さめのスキー場でリフトを使わないでスキーで登って滑る練習をするといいよ。 格段に上達するよ。 そりゃ本数はこなせないけど、自分の足、スキーを履いて登ると板の操作や雪の感覚とかが身につくんだ。 柔らかい雪とか、重い雪とかの種類を知る。 新雪と踏まれた雪の違い… どっちが滑るのか、とか。 キシキシ、とかムウムウ、とか雪を踏む音にも違いがある。 どういう風に板に乗ったらどう滑るのか、どう曲がるのか。 イントラの人がよく口にする「板を押して!」の感覚とか身につくよ。 斜度があり板を押すと、滑る理屈。 斜面を滑る… 前進する板の上、かかとに重心があれば(板だけ先に行ってしまう事になり)尻もちをつく理屈。 たとえばスキー靴の中の指の押し方、親指なのか小指なのか、親指に重心をのせると、右に曲がる、小指なら左… 曲がって斜度がなくなれば自然に板は止まる… または正しい転び方を知る… 怪我を避けられる(ここ、重要)。 だからスキー・スノボは常に前傾姿勢、視線はいつも板の少し先、お尻を出しちゃいけない、しっかり膝を入れる… 足首を柔らかく…。 その「板を押す感覚」… これは身をもって覚えるしかない。 転びながら…。 文章で書いてもピンとこないよね。苦笑。 何が言いたいかというと。 リフト代が高いという前にできることがあるというコト。 リフトに乗れなければ自分の脚で登るんだ! 間違いなく力は付く。 体幹も鍛えられる! 1時間リフト待ちしてるんだったらその時間スキー履いて脚で登ろう。 登って、滑って、転んで、覚える。 3日も繰り返していれば多分滑れるようになっている。 そしていつか、リフト券が買えるようになったらその時は思いのまま滑ろう… 滑れるはず。 脚ができているはず。 もしくは楽天ポイントとか貯めて、割引券とか手に入ったら… もしくはラッキーデーとか探したり(笑)。 あ、シニア券もあるよね。苦笑。 滑り終わった人からリフト券を安く譲ってもらってた人もいたなあ。 (違法ですので勧められませんが) 私が生涯初めてスキーを滑ったのは高校の頃、小さな(多分福島あたり?の)スキー場だったな。 リフトが一機だけあったけど初心者なので使わず。 ロープ登、てのがあったな。 動くロープを手でつかんで運んでもらうの。 今はほとんど見かけないかな? まずスキー履いての登り方、転び方、を教わった。 もちろんおもしろくはなかったが、最終日にはそこそこ滑れるようになった。 雪の感触は悪くなかったかな… 楽しかった…。 なつかしいゲレンデの思い出。 やーだ、ウン十年前!!