「いらなくなったもの」 先週の続き。 多くのものがデジタル化してゆく今日この頃。 漫画も例外ではなく、刻々とデジ化は進む。 製作作業も編集も。 漫画製作の象徴だったスクリーントーンも例にもれず、デジ化が進み、従来のアナログトーンは消えゆく運命にあるようだ。 で、多くの漫画家さんが抱えてる在庫のトーンの運命は…ってところでした。 結論から言うと、私の在庫はいわゆる大学の漫画講座、の学生さんに使ってもらえることになった♪ 在庫をかかえて「どうしたものか…」と頭を抱えていたところ、知り合いがやっている漫画講座の講師さんが思い浮かび、連絡してみたところ、「喜んで!」と。 その講座は「プロ養成講座」といったものではなく、あくまで美術系の学生さんの授業の一つで、「取りあえず漫画というもの」を学び、「描いてみよう」という趣味・教養系の傾向で。 昨年、その講座の作画の実践で、「スクリーントーン」を使用したところ皆さん「興味津々」。 その講師さんの持ち出しのトーンだけではとてもまかないきれず、トーンが足りずに物足りなかった、との事。 もっとトーンがあればきっと学生も喜びますよ…と。 ああよかった! もう仕事では多くは使わず(少しは使う)、在庫はどうしたものか、処分するしかないのか…と途方にくれていたから、漫画を描いてみたい学生さん達が楽しく使ってくれたらトーンも浮かばれるというもの。 高校生の頃、ようやく買った高価なスクリーントーンを節約して節約して、そりゃもう「宝物」のように大切に使った。 きっとそれと似たような思いでトーンを手にしてくれるだろう…。 多分一番よい使い方だ。 がんばれよ、トーンたち。 若い娘さんの手で切り刻まれて(ありゃ)原稿用紙に貼られ、本来の役目を果たしてくれ。 つたなくとも愛しい「絵」の一部になって華やぎを加えてやってくれ。 手放す私は少々さみしいけど、でもきっとさわやかだろう…。 先日、高尾の方面に登山に行った時、林道沿いに古い工場を見かけた。 とっくに廃業してでも建物はそのまま取り残され、朽ち果てている。 何の工場だったのだろう、わからないけれどきっと昔は幾人ものお父さん達が毎日汗を流して稼働していたのは間違いない。 機械はどんどん進化し、合理化され、すると古い機械は役目がなくなる。 機械が古くなれば古い技術も無用となり、お父さんたちは…? 考えてみれば世の中そんなものだらけだ。 地球上そんなものであふれている。 機械しかり、人材しかり、スペースも…。 そうして経済も技術も進化発展していくし、その恩恵は計り知れないだろう。 でもいらなくなった機械は。 発揮できなくなった技術は。 お父さん達は。 残念で寂しくて、無念で、悔しくて…きっと身もだえするような苦しみだろう。 薬を噴霧されたイモムシみたいに。(ぎゃ) そのつらさは私のトーンの比じゃないだろう…。 トーンを学生さん達に送ったら、トーンの棚もいくつかはいらなくなる。 いつか完全に「仕事場」をたたむ日もくるだろうな。 アシさん達用の机は。 椅子は。 そういえば、デビューしてしばらく、週刊連載をしてアシさん達が来るようになってからも組み立て式の簡易机や食卓椅子で漫画描いていたっけな。 アシさん達、ホントは描きづらかったそうだ。 15年くらいしてからようやくまともな机(ビクター製♪)と椅子を購入した。 アシさん達の喜びいかばかりか…。 ごめーん、もっと早く用意してあげればよかったね。 その机でも12,3年仕事をした。 いつかその机も…。 その時、どんな心境になるものか。 考えただけでもせつない。 でも必ずその日はくる…。 覚悟はしていても、きっと想像よりはるかにさびしいだろうな。 それとも淡々とした気持ちだろうか。 せめて「今までありがとう、一緒にたくさん漫画を描いたね」と言おう。 取りあえず、まだ机もトーンも使ってます。 佐藤秀峰さん主催の電子漫画雑誌「まんがオンウェブ」で「EVIL」という作品描いてますし。 (最寄の電子書籍ショップでお買いもとめ下さい) ゆっくりではありますが。
P.S あ、今ならっている機械編み(ニット)も例にもれず。 何でもジャノメもブラザーもとっくにニット編み機械の製造をやめ、 わずかに残ったシルバー編み機もこの先どうなるか微妙な感じ。 サポートもどうなることやら。 お教室もこの(何でもある)東京でようやく一つ探して。 だいたい機械編みの本すら手に入らなかったし。 お母さん達の世代は皆普通に機械編みをして、子供のセーターや毛糸の パンツ編んでくれたものだが。 せめてお教室がある間はできるだけ技術を身につけておきたいものが。 う〜む。 P.S2 あ、机と言えば、その編み物教室の方達、独立して必要なくなった 子供さんの机と、子供部屋とかを自宅の編み物用にしてるそうだ。 「私のニットアトリエ。狭いけど私だけのお城よ♪」と。 こういうのはホッとしますね。
夏子
「デジタル化」 テレビやインターネットやカメラや…あらゆるものがデジタル化されてきている。 あ、CDもそうだわね。 もう30年も前ね。 とっくに…。 むしろアナログ的なものを探す方が困難かも? その流れは出版業界も。 編集作業は随分前からデジ化してる。 大昔、私がデビューした頃は、原稿の台詞は、「写植」といって(鉄のはんこみたいなもの?を職人さんが揃える)、フキダシの台詞を印刷したものを編集さんがはさみで切って、接着剤でひとつひとつ貼っていたものだ。 (たいていはバイトの方が貼っていたけれど) よく接着剤がはみ出て、それに汚れがついたものを業界用語で「ハナクソ」と言った… あ、ウチだけか?笑。 もちろん今はデジタルでセリフを打つ。 (私もできる…いろいろな字体を試したりして楽しい…) 漫画のタイトルなんかは、昔はデザイナーさんがレタリング、と言ってタイトル文字を定規を使って綺麗にデザインして創ったものだ。 今はパソコンに通常入っている(ワードとかに)「フォント」であらゆる字体がクリックポン!で変えられるんだ。 パソコンでは、もはや「創造」よりは数千の候補から「選択」する作業にとうになっている…。 (それはそれで面倒くさい…) クリックポン!なので簡単か、と思いきや簡単に変えられる分「まだあるんじゃないか?」と終わりのない作業になってしまう恐れがある…。 これがねえ、水彩画とかなら一発勝負で直しが基本、効かないから、それはそれであきらめもついたものだ。 (紙を代えてやり直すのもねえ…それはそれでキリがない…) かなり慎重に、神妙に取り組んだものだ。… 漫画の作画作業でもかなりデジタル化が進んでいる。 私も半分アナログ、半分デジ、といったところだ。 フルデジタル作業だと紙も存在しない、直接ペンタブで画面に描く。 このペンタブも、あらゆる線が表現できる。 漫画描きのエッセンスでもあるGペンはもちろん、筆タッチ、パステルタッチ、色鉛筆タッチ、その太さから筆圧から濃さに至るまで、ここでも「選択」の作業が待っている…が、たいていいつも使うタッチが決まっているようだ。 いつものやつ、かな。 私は一応紙とペンはアナログ、ベタやホワイト、一部トーン、までがアナログ作業、その後はデジ作業になる…半々くらいか…ペンタッチまでアナログ、その後スキャン、というタイプの方が多いかと推測する。 漫画製作でかかせないのが「スクリーントーン」だった。(過去形、ね) しかし、デジタル化の波の前に、どんどんトーンの種類が少なくなっていった。 もう20年前位からか…「レトラセットジャパン」というメーカーがつぶれたんだかどこかに吸収合併されたあたりから、どんどん廃版が増え、トーン自体の劣化が目立ち…。 「スクリーントーンとかGペンなんて、漫画家しか買わないじゃない、 だから産業としては縮小していくし、買う人が少なければ当然値段は 割高になっていくわけさ」 そうなのよね。 もともと漫画材料なんて、ごく少数の人しか買わないし、儲かるものでもなくて、製造してもらえるだけで感謝しなくちゃいけないのかしらね…なんて話をしていたのはもう20年以上前からだわ。 いつかGペンがなくなっちゃうかも…と買いだめをしていた時もあり…。 あ、製図用インクも今一個600円?随分高くなってたのね。 でもGペンも製図用インクも漫画家の命でもあった…。 それが…。 デジタル化はそういった問題をすべてなぎ倒していった。 進化と言っていいのか?それとも縮小なのか、もしくは終わりなのか。 なんといっても材料はすべてソフトの中に無尽蔵にそろっているのだから。 つまりいったんインストールすれば、お金を払って購入しなくてもいいわけだ。 いくらでも使えるワケ。 小さいパソコンの中にね、みんな入っているわけね。 ドラえもんのポケットか…「いくらでもトーン!」みたい。 アナログ作業にくらべたらさほど場所も取らないから事務所経費も節約だ。 漫画製作の中で一番大きな出費だった人件費の節約にもなる。 (それがデジ化に切り替える大きなきっかけ、にした人も多い…と聞く) とりわけ。 (アナログの)スクリーントーンの在庫が不要になった、という話をそこらこころでよく聞く。 「デジに変えたからトーンいらなくなっちゃった、だれかいる?」と抱えている在庫をどさっと供出するものの、アシさんとかもデジに切り替えている人が多くてそんなに引き取り手が居ない、と聞く。 ああ、かわいそうなスクリーントーン!! 私も半分くらいの種類のトーンが必要でなくなってしまったが、まだ処分する気になれず…。 (少しは使うし) だって高価だったのよ、トーンって! 高校生の頃、トーンがほしくてほしくてたまらなかった。 お年玉で2枚とか3枚とか買い、それこそ節約して大切に大切に使ったものだ。 もったいないからできるだけ使わず(なんだそりゃ…)、模様をマネしてペンで描いたり。意地で。笑。 投稿原稿でもあまり使わずに描いたら編集さんから 「トーン使った方がいいよ、画面きれいになるよ」と言われ、かなりカルチャーショックだった。 (「意地」でトーン使わなかった事はまったく評価されないわけで) プロになってからも、できるだけ節約をしたものだ。 デビューしたてのペーペーでも取りあえず必要なトーンくらいは買える原稿料をいただけた。 単行本を出していただき、アシさんを使えるようになってからも、「こうしてこうすればほら、無駄なく使えるでしょ…」とテトリスみたいに貼っていくの。 1センチとか2センチとかの端切れも、小さい部分に使えるかも、と台紙にとっておいたり。 そんな台紙が大量にたまり、机の上が散らかって能率が悪いのでやむなく捨てたり。 裏の、のりの付いた部分に付いちゃったごみなんかも、セロテープできれいに取って使ったり…。 仕事を終え、お風呂に入った時に湯船にそういう端切れがぷかーと浮かんだ、という経験はきっと一度はあるはず。(肘とかにくっついてた) ある時など、旅行で温泉とかに行った時とかにも湯船に浮かんで、「まさか私?あ、61番のトーンだ、自分が連れて来たに違いない、こんな遠くの温泉に…」可笑しいやら恥ずかしいやら…。 そのうち、いくらでもトーンが買える身分になり、毎週毎週大量に消費して、ようやく専用のトーンの棚を注文してあつらえた時はうれしかった。 たくさんの未使用のトーンを収納して、それを眺めていると豊か(?)な気分になった。 おお、漫画家の仕事場だ、漫画家なんだ…てなもんで。 (もちろん使う時の方が本来幸せなはずだけどね) ヘンテコな模様のトーンもたくさんあった。 案の定、使い道がなく十何年も棚にはいったままだったりして。 ちなみに、私はクラシックなトーンが好きだった。 番号があるのだけれど、たいてい業界用語で「ゴミ」だの「○ポチ」だの「ハナクソ」だの、のそこの仕事場独特の呼び名があったりしたものだ。… うちでは「ウジ」っていうの、よく使ったな。 ほら、アレよ、にょろにょろしてウジムシみたいなあの模様…わかんないってそれじゃ。笑。 そのトーンたちが。 あまり必要でなくなっちゃった。 かと言って捨てる事も出来ず…。 もったいなくて、せつなくて…さみしくて。 もうどうしようもないのかな…とあきらめかけていたところ、 よい使い道が開けた。 長くなったので続きは来週。
P.S ありゃりゃ、サッカー、シンガポール相手に無得点かい。 いくら何でもひどくない? なでしこも、もう少し点が取れるか、と。 しかも次の次でブラジルと当たる(予定)じゃんよ。ありゃ。
CL決勝、バルセロナの勝利で終わり、今シーズンのサッカーがすべて終わりましたね。 バルサかあ。 判官びいきかな、ユベントスを応援してましたが、やはりスコア通り、というか予想通りの結果で。 (3−1でバルサ優勝) まあメッシ、ネイマールにさらにスアレスという超の付く天才が3人も揃っちゃね…。 その一人だけ取り上げても充分トップチームの王様なのに…。 (スアレスなんか、強いぞでかいぞ手も歯もあるぞ…笑) なんかずるい〜笑。 一人分けてくれよー、てなもんで。 意外にも3人ともちゃんとお互いをたてて、きっちりとバルサらしいパス連携を見せるものだからもうこのチームにはどこもかなわないだろう…。 しかしネイマールはともかく、あのスアレスまでがバルサらしく「優等生」的なふるまいができるなんて、それもびっくりだわ。 「飛車角」ばかりじゃそううまく闘えるものか…と当初は思っていたのに。 でもスアレス、タイムアップ直前、脚が痛い、と訴えて「時間稼ぎ?」って言われちゃうキャラで… まあそれでこそスアレスのスアレスたるゆえんか…。 あんまりいい子にならないでね♪ 正直これが最後になりそうなユベントスのブッフォンとピルロ様に今度こそ「ビッグイヤー」を掲げさせてあげたかったけど… そんな感傷もバルサの南米3銃士の前にはふっとばされてしまったわ。 あああ…。 ピルロ様号泣か…。 ううう…もらい泣き。 でももう悔しさとよりはひたすら終わりの寂しさ、悲しさの表情が胸に迫ってきた。 それは見ているこちらも同じで…。 さすがにもう、ジ・エンドか。 終わりか…終わりなんだな… 引退はまだにしても、もうこの最高峰のステージにはもう…。 最後を優勝で飾るシャビ(バルサを離れるという意味で)と最後は惨敗で引き上げるピルロ様。 どっちが胸にくるか、というとそりゃ後者の方ですな。 華やかな花道もいいけどこちらも妙味というもの。 やりきった、最後まで戦い抜いた、それでも望みは叶わなかった、それも人生…。 私はこっちの味の方が好みかな。 まだまだ人生は続くしね。 うう、ピルロ様…。(あ、ブッフォンも) ちなみに私はタイトルの「ビッグイヤー」というのは「大いなる年=シーズン」かと思っていたらトロフィーの持ち手が「耳」みたいなのでビッグイヤー、「大きな耳」だったのね。 (イヤー、じゃなくてイアーですか…)割と最近知ったわ。 意外と単純でした。 大いなる…だったらグランド、かな。 ちなみにイタリアの優勝は「スクデット=優勝盾」、日本のプロ野球の優勝は「ペナント=優勝旗(三角のペナントの旗)、と言いますね。 こういうスポーツの例えの愛称、って好きですね…。 スポーツじゃないけどアカデミー賞はオスカー、って呼ぶね。 (あの人型のトロフィーがいにしえの関係者のオスカーおじさんに似ている、との由来) 意外とひょんなことから愛され、語り継がれる…歴史というか。 Jリーグは何かな。 あの丸いガラスのお盆みたいの、愛称はあっただろうか。 (初代(だったか?)優勝のサンフレッチェが落としてクリスタルのお盆、割っちゃった事あったな) あ、そのJは今季から2シーズン制になってあと2節で取りあえず浦和が優勝するそうな。 でも何回説明されてもよく理解できないのは私の頭が悪いのかサッカーに興味がなくなったのか、もしくはよくないシステムなのか…。(そのすべて?) 興味がなくなった最大の原因、FIFAの底なしの肥溜めね。 また出てきました、今週のビックリドッキリメカ…ならぬ今週のうんこは元FIFA副会長のジャック・ワーナー(適当な名前だな…本名か?)がハイチ地震に対するFIFAの義捐金何億だか何十億だかをくすねた、と。 あ〜あ、こいつ、もう生ゴミの日に捨てちゃえよ…。 で、やっぱり「自分は無罪だ、これは陰謀だ」ってうそぶいて。 もう一条ゆかりの「有閑倶楽部」に出て来るチンケな悪者みたいなおもむきになってきたわ…。 もう絶対募金なんかしない。 東北の震災の時はせめて…の思いで随分募金をしたけど、あれも本当に必要な人の手に渡ったかどうか。 わかったもんじゃない…悲しいし悔しい。 でももうどうでもいいわ。(FIFAの方よ) あ、女子W杯始まってなでしこ無事初戦を突破。 よかったよかった。 でも、大会前批判も多かった全試合「人工芝」使用。 ひどいなあ。 天然芝でやらせてやれよ。 (天然芝だと手入れや何やら、おカネがかかるんだよね、試合後は何日か芝休ませなければならなくて日程が延びる=金がかかる…) 肥溜め糞野郎の懐に入れるおカネがあったら…。 ああ、結局またサッカー熱が冷めていく。 でもなでしこはがんばれ。
P.S 近所の電気屋さんから特大のバルサの布ポスターもらった。 去年からお店に飾られていて、バルサというよりはネイマールのポスターで。 その時「お店でいらなくなったらちょうだい」と言っていたのを覚えていて くれて。 事務所の壁に、タペストリーにして飾ってあります。 特大ネイマール♪&バルサ5人衆。 メッシ、イニエスタ、シャビ、ダニエウ・アウベス也。 ネイマールだけでよかったんだけどね。笑。
P.S 2 そのバルサ育ちの噂の久保君のU15(?)の新映像が。 メッシばりのドリブルからパスやシュートやら。 さすがバルサ育ちはダテじゃないー♪ 13歳にしては顔立ちがやや子供っぽいか? 小柄なところもメッシばり…というわけでもないけど。 久保君は川崎出身なんだよ。なぜだか今はFC東京に所属しちゃったけど。 多分早いうちにまた海外のどこかと契約するんじゃなかろうか。 インタビューもしっかりしてること! テレビコメンテーターの元ヤクルトの石井が 「ぼくよりしっかりしてますね!!」には爆笑。 日本中が「そう思う!!」をクリックしただろう。 うん、たしかにあんたよりしっかりしてる。
「さよならサッカー」 FIFAがね…。 もうずぶずぶの汚れっぷりですな。 何百億の賄賂? まあ相撲協会がクリーンに見えるほど。笑。 くされっぷりもけた違い。 しかし、何だってまあ今頃? 賄賂や汚職なんかもうFIFAの常識かと思ってた。 CNNニュースが「プールに入って濡れた!といって騒ぐようなもの」と言ってた。笑。 大きな組織なんて多かれ少なかれ賄賂が存在するのがフツーなんだろうけどね。 今さら。 なんで。 今さら…この期におよんで…。 そんでもって再選されたブラッター会長が潔白なんて、世界でただの一人も信じないだろう…と思っていたら水曜朝、「会長辞任」のニュース。 ありゃ! やっぱりやられちゃいましたかね? なんかネタつかまれちゃったかな。 しかしなんでまたFBIの出番なんだろうね。 連邦犯罪で、FIFAの汚職を裁けるとは思わなんだ。 そこはちょっとびっくり。 んでも、FBIが正真正銘の正義の味方なんて、思うほどお人よしじゃないわ。 元々がゆすりと恐喝の元祖だったはず… ほら、FBIを作ったフーバーがさ…あれは映画の中だけの話…なわけない。 プーチンは「アメリカの陰謀だ!」って騒いでるし欧州勢も一枚岩じゃない、と。 どこも自国の利益の思惑で動くのは当然、といえば当然なんだろうけど…。 でもさ。 でも、 みんなみんな、大人は汚いやい! うわーん、泣くぞお!? 泣いちゃうぞお!? びええ〜〜〜〜!!!!! (ピュンピュン丸の弟のチビ丸か…) よくも「フェアプレー」の旗なんか掲げられたもんだ。 恥を知れ! ほら、W杯の試合のキックオフの前とかさ。 入場の時のテーマソングとあのFIFAの旗を見るたびジーンとして感動したものだったけど。 ああ、裏切られた思いだ。 感動を返せ! 昨日今日知ったわけでもないけど。 2002年大会の際の、直前にばらまかれた(らしい?)おカネで、半分あの国に持って行かれちゃった時は 「日本はロビー活動が下手だからなあ…」と思ったけどね。 まさか本当に安っぽい映画みたいにカネにモノを言わせて景気よくばらまくなんて…。 それでもクリーンにこだわって、W杯全部持っていかれちゃうのも悔しかったけど。 いろいろ、仕方がないことなんだ、大人の世界ってこういうものなんだ、と納得させたけどね…。 どっちかというとカネとばらまくやり方に怒るより、「誘致確実」に油断して、まんまと半分持って行かれちゃった日本サッカー協会の詰めの甘さの方にあきれたかな。 あのチケット騒動にもうんざりしたし。(フランス大会) FIFAっていうのはかなりうさんくさい組織なのはとっくのとうに…。 しかし日本はそのブラッター支持なのよね。 何でも、アジア枠の拡大に貢献してくれてるから、と。 反ブラッターの欧州勢は、アジア枠減らして欧州枠増やせ!って前から言ってたから、仕方ない事なのか… (ここでも思惑がらみの駆け引きが)。 アジア枠が、アジアマネー目当てなのはわかりやすい方程式。 昨年のブラジルW杯の放映権料、日本が世界の5分の1をふっかけられたのは記憶に新しい…。 (おかげでスカパーは生放送を断念…くすん) でももともと世界から日本なんか、影響も存在も大したことないんだろうな…。 それもなんか悔しいしみじめだけど。 ↑ 早朝の会長辞任のニュース、ますますJFA間抜け。 糞に一票入れたみたいな。 また「びっくりした!!」って言うんだろうね。 底なしの肥溜めのふたが開いたみたいだ。 誰のうんこが詰まっているのか。 そりゃもうくさるほど! さらうのも大変ね。 曲解すれば、結局出場権を「オカネ」で買った、と言われても「そうじゃない!」とは胸をはって言えない…。 だってドーハの時はアジア枠は「2」だった。 今連続出場、と言ってアジア枠拡大の恩恵を受けている事は事実。 う〜…。 んだから、前ほどにはW杯に夢中になれなくなっちゃった。 それも寂しい事だ。 どんどん、どんどん毎日サッカーに失望していく…。 どんなに周囲がうさんくさくても、サッカーはサッカー、明確なゴールに何の文句も言えまい、そこは選手の聖地だろう、と半分は信じていたけどそれも怪しくなっていったわ。 多分、FIGAがその気になればその明確なゴールすら、侵す事もできるだろう。 「推し」の国を優勝させることも(まあ現実的にはベスト4とか)できるんだろうなあ。 ああ、いやになっていく。 サッカーを知れば知るほど、勉強するほど純粋な愛情がどんどん薄くなっちゃった。 もちろん無駄だったとは思わないけど…。 サッカーの漫画を描けた事は本当に幸せだったし。 でもこの先、W杯は一応見るけど、もう二度とあのフランス大会の時みたいな気持ちで、きれいな、よどみのない気持ちで観戦する事はないだろうな。 すごく悲しいし寂しい。 まるで終わった恋愛みたいだ。
P.S テニスの錦織、がんばってる。 テニスはサッカーほど汚職の手は入らないか、と。 ↑ あ、負けちゃった。フルセットに持ち込んだのに残念。 でも錦織に勝った!と全身で喜びを表わすツォンガを見て ああ、ニシコリは上位シードだったんだな、と改めて実感。