「ホロコースト」
たまたま、ホロコーストものの映画を続けて3本見る。 きらいなジャンルではなくて。 戦争ものとか。 1本目はCSでなんとなく録画していた「ふたつの名前を持つ少年」。 ユダヤ人の少年がナチスに追われ、たった一人艱難辛苦の果てに生き延びる。 原題が「RUN BOY RUN」だったっけな…。 とにかくピンチになるたび走って逃げる、逃げ切る。 または親切な人に助けられたり。 反ナチスのパルチザン、とかに。 ふたつの名前、というのは身を守るためにポーランド系の偽名をつけたので。 「元の名前は忘れたっていい、でも自分がユダヤ人だ、ってことだけは忘れるな」とそう言った父親とは生き別れて…。 映像はきれいだし回想シーンも効果的で構成、演出もよくできている。 でもドイツ兵(ナチス)のディテールはやや凡庸かな…。 次はヘレン・ミレン主演の「黄金のアディーレ〜名画の帰還」。 オーストリアの裕福なユダヤ人一家がナチスに資産を収奪され、身一つでアメリカへ亡命、戦後、といっても割と最近(90年代〜だったっけ)長い裁判の末ようやく自分のものを取り返す。 それがタイトルのクリムト作「黄金のアディーレ」という絵画。 でも取り返したいのは絵画だけではなく、「思い出」や「名誉」や「誇り」だったりする。 そしてそれを手伝う若い弁護士の情熱、がテーマだろうか。 これも豪華でよくできているし最後はカタルシスも充分あるけどヘレン・ミレンがユダヤ人には見えなかった。 途中出てくる主人公の関係者がいちいちリッチでセレブで…。 主人公のヘレン・ミレンが劇中、知り合いに 「こんにちは、○○さん。あなたの娘さんの口紅、毎日使ってるワ。」 って、その口紅はエスティー・ローダーなの。 ブランドの創始者なワケね。 もともとその絵画「黄金の〜」も、社長さんが面倒を見てる画家(それがクリムト)に娘さんの肖像がを依頼したもので。 やっぱりユダヤ人は裕福だったのね…とか思っちゃった。 他にも若い弁護士君の祖父が有名な作曲家だったり。 しかしクリムトの絵は今一つ好みじゃなかった。 豪華なんだけど。 ちょっと女性の表情が気持ち悪い。 金箔を貼るのも好きじゃない。 絵というよりコラージュみたいでさ。 づかづかと屋敷に入り、この絵画や宝石、財産を奪っていくナチス。 ここでもドイツ兵の表現はありがちな、わかりやすすぎる悪役。 3本目は新人監督でカンヌ(だったか?)でグランプリ(パルムドールではない、第2位かな)を獲った、という「サウルの息子」。 斬新な演出とリアルな描写が高い評価を受けた、とのこと。 これがまたキョーレツで…つまり力作、と。 感動、というのでは全然ないけど圧倒されるというか息が詰まりそうな緊張感というか…。 見てグッタリ疲れちゃいそうな一品。 まさにまがうかたなきホロコーストもの。 テンションが下がっている時は見ない方がいいかも。笑。 しかし上の二つと違ってドイツ兵は凡庸ではない…というかほとんど出てこなくて、全編主人公のハンガリーのユダヤ人の男、サウルの定点カメラみたいな映像。 このサウルもセリフはごくわずかで、表情もない。 もっとも、「収容所の、収容されて殺されるユダヤ人の後始末をする人間達」、その後は証拠隠滅のため殺される、っていうんだから神も仏もありませんよ…という筋書なんだから。 とことんシンプルでリアルな展開には圧倒されるし、げんなりして力が抜けていく。 やりきれない…というか。 3本とも実話か、実話を基にしているの。 とくに冷戦の終結だったりいろいろな極秘情報が新たに公開されたりして様々なエピソートは新鮮だったり衝撃だったりする。 その中で、いつもステレオタイプなのが「ナチス」の表現なんだけどね。 戦後70年たってもこうして普遍の悪役として映画にされちゃうドイツ兵って…。 この間テレビで見たんだけど(NHKの新・映像の世紀)ハリウッド、っていうのはユダヤ人が作った、と。 だからホロコーストものが多いのは当然なのかと思いつつ、たまたま出来がいいので日本でも見られるだけなのかはよくわからないのですが。 でも多分ハリウッドでは膨大な数の映画がつくられているのでたまたま見ただけでしょうか。 …でもドイツ、ナチスだけが極悪とは思えないです。 第2次世界大戦ものではいつも悪役にされるけど。 あのヒトラーも、凶悪なモンスターではなく、はじめは普通のありがちな嫌な奴に過ぎなかったのかな、と。 (画家志望、って言われてるけど大して上手くはなかった、とか。 一個人の小さな不満や不安が充満して増幅していくとしたら、どこにでも 誰にでもヒトラーっぽい要素はあるのかな。それも怖い……) いわゆる「日本兵」もいやだけど、アメリカだってフランスだって似たり寄ったり、イギリスだってたいがいなものではないですか…。 アヘン戦争やらアラブの諜報戦やら。 もちろんロシアや中国だって負けてないどー。 だから最近はあまり映画やドラマでそのまんま感情移入しなくなりましたね。 神様もヒーローなんかいるもんか、と。 それはちょっと寂しいかも…むしろ怖い。 朝起きて毎日のようにテロのニュースがあって、でもどうすることもできなくて。 せめて自分は普通に正しく生きていきたいと思うのであります。 ま、ほとんどの人がそうしてますよね。
P.S 日曜日、梅雨の合間をぬって登山。山梨百名山の「鶏冠山」へ。 ゆるやかでいい山でした。おすすめです。 特に紅葉時期は期待大♪ しかしさあ行くかな、と登山靴をはこうとしたら靴紐がちぎれてるの。 ありゃりゃ!そんなに古くないはずなのに…。 とりあえず車にあった袋のひもを繋いでナントカもたせた。 ココアの仕業だったわ。 あいつ、ひもを噛みちぎる癖があったのよね。 本のしおりとか付箋とか、よくやられたっけな。
夏子
NHKBSで「奇跡のレッスン」って番組があって、世界のトップレベルの指導者が日本の普通の中学校の生徒にコーチをしてくれる、という内容なの。 競技はいろいろ、サッカーだったりバスケだったり。 特に強豪でもない普通の「部活」を訪ねてくれる。 結構おもしろいんだけど少々短いかな。 指導が一週間とか10日くらいじゃなあ、ちょっと物足りない。 半年とか1年とかかけてとことん寄り添ってくれたらいいのに…って NHKでもさすがにそれは無理かな。 スケジュールとかの問題で。 でも1週間くらいじゃないと生徒の方も集中力がもたないかな…。 テレビカメラとかが来て、テンション上がってるし。 世界レベルのコーチだからそりゃ能率よく教えてくれるわけ。 「これをすればこうなってこういう事ができる」とか「こうすれば勝てる」とか。 教わる方も、目からうろこというか。 「あ!」 「そうなんだ!」 「できた!」 ってハッとする表情は魅力的だ。 ひとつひとつ、技術をものにしていく、と言う実感はスポーツならではの達成感だね。 それが欠け落ちてたらただただ練習のための練習に過ぎず、だらだらと言われた事だけ事務的にこなすだけ、もちろんちっとも上達しないしおもしろくもない…あたしかよ!笑。 中学の時の部活がそんな感じだったなあ。 形だけ、顧問の先生がいたけどたまに来て練習見てくれるだけだしおしゃべりしてダベるのが目的みたいだったからね、強豪校でもない学校の部活は。 ちなみに私はバスケット部だったけど。 放課後気の合う友達でつるんだり身体を動かして汗を流すのはそれなりに気持ちもいいし楽しいものだ… でも楽しいだけじゃね、強くはなれないんだよね。 もっとも「強くなりたい」とか思ってただろうか。 試合に勝ちたい、とか大して思ってなかったな。 だって普通の部活だもん。 あんまりぎらぎら、ガツガツしてると浮いちゃってさ… 仲間外れにならないようにする事の方が大事だったりしてね。苦笑。 「真面目〜」とかのレッテル貼られる方がやだったな。 第一、 バスケットが好きかどうかなんて考えた事もなかったワ。 敵味方入り乱れて暴れるのはそれなりに面白かったけど。 その番組見てて思ったけど、当たり前なんだけど目的は「勝つ」ことなのね。 試合で勝つ事。 私達の部活にはその単語が決定的に欠け落ちてたなあ。 (ま、どこの部も似たり寄ったりだったけどね) でも世界の一流のコーチはさ、1段づつレベルアップできるように教えてくれるわけ。 子供の表情が少しずつ変わってくるのはおもしろかった。 漫画でさんざん描いてきたはずだったのにね。 「闘争心」とか、それこそ漫画でずっと描いてきたのに、意外と現実の部活では意識する事がないのよね。 もっとも、口にしなくてもそれを体現していたことはあるだろう、多分。 番組見てて思ったのは、「あ、あの時こういうコーチいてくれたら」ということ。 もちろん世界のトップレベルの指導者でなくていいから、もう少し効率のよい練習をしたかったな。 「勝利」という目的のために。 そうすれば、もう少し勝てたかもしれない…。 せめて2回戦、3回戦にいけてたら幸せだっただろうに。 特別じゃない、普通の中学生でも、少しはスポーツの醍醐味を味わえたはずだ…。 いいなあ、全国大会とか出場できる学校は。 いや、県大会でもいいから一度くらい覗いてみたかったワ…。 同じ中学に一人だけ「特別な選手」いたよ。 1つ下の男の子で、陸上部で、(その後実業団陸上部に進んでいたからほんとに全国レベルだったんだよね) 私達が校庭でだらだらちんたら部活してる脇で、トラックでアップしてたりするの目に入るんだけど、それがまたほんと、「掃きだめに鶴」って風情でさ。 その子が立ってるだけで周りの空気が緊張してるのがわかるの。 姿勢がいいんだわ。 お尻から足の先まで、ぴしーっって伸びていて、走ってもいないのに「速い」のがわかったよ。 ああいうの「オーラ」っていうんだろうね。 走り出したらもう別次元さ。 …他校の生徒にも顔と名前、知れ渡っていたもの。 あんなふうにスポーツで「特別な存在」になれたらどんなに…。 ま、なれなかったから憧れを作品にこめたんだけどね、きっと。 ははは、何だって描けるさ、漫画なら。 描くだけで幸せだったし。 その選手、実業団チームの合宿の移動の時の交通事故でまだ20代の若さで亡くなってしまった。 「え、あのT君が…!」とテレビニュースで訃報聞いてペン入れしてた手が止まったっけな。 もうその実業団チームも今はもうないのだけれど…。 中学のトラックの、あの凛としたフォームの記憶だけ鮮やかに残っているけどね、古い動画みたいに。 今では身近なスポーツといえばプールとか登山とかスノボとか。 身体を動かすことが目的ですね、それなりに楽しいし達成感もあるけど。 「勝利」とは無縁ですね。 ま、その単語は漫画でたくさん描いたから。笑。
選挙やら梅雨や猛暑やらいろいろうっとうしい日が続きます…。 だもんで全然関係ない話でも…。 先日ひさしぶりにツタヤを覗いたら、なんか貸本屋さんみたいになっていた。 漫画のレンタルがメインになってて、映画のDVDなんか隅っこに追いやられちゃって。 あ〜あ…。 それも寂しいけどもっと寂しいのは借りたい映画が1本もなかったこと。 あ〜あ…。 以前はうろつくだけでも楽しかったのに。 そんな頃の懐かしい映画の話などを。 「オリヴィエ・オリヴィエ」という92年のフランス映画。 (ひゃ!24年も前だよ!!) 特にヒットしたわけでもなく、取り立てて秀作というわけでもないのだけれどなんとなく印象に残っていて。 とりわけ周囲に誰も見てる人がいなくて、感想も言えなくてそれが少々物足りなかったので一人ごとなどを。 物語は、フランスの田舎、主人公の少女に弟が一人いて(それがオリヴィエという名前)。 お母さんは弟を偏愛して、お父さんは出張ばかり、退屈で不満でつまらない日常、でもある日、弟のオリヴィエが行方不明になる。 お母さんのパニックたるや…。 このときのお母さんの悲しみのすさまじさ、ったら。 「おまえがお姉ちゃんなのに弟を見てなかったから!」 「あんたが出張ばかりしてるから!!」と娘や夫に怒りをぶつけるわ、しまいには夫にまたがって 「子種をちょうだい!男の子がほしいのよォーーーー!!」と泣き叫ぶ…。 なんでお母さんは男の子の方を特別に愛するのかな? と当時は思ったけれど一般的にお母さんというものはそういうものらしいよ。 「息子の方が可愛いのよ〜娘ってネェ、なんか可愛くないわ」とはよく聞く話。 今なら「ある、ある」ですな。 そんなに円満ではなかった家庭がさらにくずれて崩壊寸前。 思春期の少女のいらだちや戸惑いは如何ばかりか…。 (でもま、田舎だもんでぐれたりはしない… というかできない… 田舎だから…笑… でもこの田園風景は普通に美しい…) それから6年後。 オリヴィエらしき少年がパリ(だったか?)で発見される。 しかし男娼屈で、男娼として。 結局迷宮入りになってしまったオリヴィエ事件を、ずっと気にしていた刑事さんが探し出した。 愛するオリヴィエが見つかった!ママ、狂喜乱舞。 しかし…。 その「オリヴィエ」君ときたらまあいやらしいったら、くねくねと 「手なら〜フラン、口なら〜フラン、本番は〜」てなもんで、可愛かったオリヴィエの面影などみじんもない。 男娼丸出し。 セックスの臭いプンプンのシロモノに。 それでもママは戸惑いながらも喜ぶ… 愛する私の息子がもどってきた…。 しかし少女は怪しむ。 アイツ、ほんとに私の弟? 昔からママの愛を独り占めして、家庭はめちゃくちゃになったのに、今頃現れて、またママの関心をひくなんて…。 弟が生きていたならそりゃうれしいけれど…。 複雑な心境、でも思春期だもんでそのオリヴィエや、性に対する興味はある…。 当の「オリヴィエ君」は、少女の気持ちをお見通しみたいに、性的な接触でからかってくる… ベッドに忍び込んだりして…。 弟なら寝ちゃいけない、弟じゃなければ… でもコイツゲイだし…。 キスはしちゃったけど…。 (ちなみに、オリヴィエ君は特別美少年というわけではない) このオリヴィエは本当にオリヴィエか…。 そこがこの映画のキーポイント。 いまさらこの映画見よう、と思っている人はいないと思うんでネタをばらすと、この少年はオリヴィエじゃなかった。 本当のオリヴィエは行方不明になってすぐ、近所の男にいたずらされて殺されていた…。 遺体も発見される…。 その犯人の近所の男、はまだそのまま近所にいて、事件の真相を突き止めたのがその男娼のオリヴィエだった。 男娼だからか? その手の変態男に気づいたわけ。 この辺りからこのオリヴィエ君ががぜん存在感だ出て魅力的になってくる。 少女は聞く。 「あんたオリヴィエじゃなかったのね?知っていたのになんでオリヴィエのふりしたの?」 「みんなが望んだから。僕を見つけた刑事さんも、お母さんも。ぼくが行方不明のオリヴィエであることを。」 だからオリヴィエになったんだ、と。 「ふうん、そうだったの」 少女は納得。 この時から少女は一段階大人になる。 そしてママの悲しみと苦しみを少し理解するのかな… そして心配する…。 ママの絶望を。 やっぱり私の可愛いオリヴィエは死んでいた。 いたずらされて、殺されて、こんな近くに埋められていた…。 ママ、再び心を閉ざす、もうその目には何も見えない、石のように凍り付く…。 可哀相なママ!……。 そしてラスト。 ここ、私の一番好きなシーン、というか「白眉」ってやつですね。 ここを語りたかった…♪ 心を閉ざし呆然、何も見てないママの前に偽オリヴィエ君が座り、片手を横にしてママの目をふさぎ、やさしくその手を上にあげる。 閉じていたママの心の目を開けるみたいに。 そしてママの顔は歓びであふれ、 「そこにいたのオリヴィエ」 「そうだよ、ママ」 エンドマーク。 このラストのキレが最高でしたね。 この後、二人が幸せになれるかどうか… 多分何年かしたら偽オリヴィエは出て行くだろう、ほんとのオリヴィエじゃないし、何の約束もない… でもママが少し元気になればそれでいいじゃないの…。 完璧なハッピーエンドって言えないけど… でもなんとなくいい映画見たな、って気分になる… 雰囲気だけ漂って… たまにはこういうエンドもいいな…。 アメリカ映画なら、「悲しみを乗り越えてとにかく元気出して前に進もう!」って行進曲のテイストならフランス映画は「とにかく元気を出して進もう、それが前でも後ろでも」、ってワルツのボックスステップ、ですかね。 ゆらゆら、と。 それもまた善きかな… 人は時々戯れ、そして独りにもどり… 時々やさしく、でも孤独は永遠…。 ここらあたりのフランステイスト、好きですね。 (ハリウッド映画はこういうの、好まないね) 人に勧めるほどではないし、今となってはDVDも出てないしCSでもお目にかかれない… 中古でビデオ探すしかないかな。 (同じようなフランス映画で「赤ちゃんに乾杯!」があるけど。こっちは大ヒットしたしテレビでもやったけどDVDにはなってない…これももう一回見たいけどォ…) ほとんどレンタル漫画ショップ、DVDが隅っこでしかも新作、またはアニメに偏った品ぞろえですっかり様変わりしちゃったツタヤをうろつきながら、もうこんな小品に出会える事はないだろうなーと思ったのでした。 時代の移り変わり、仕方ないとはいえ残念。
P.S 私の好きなWWEレスラーのローマン・レインズは薬物関係でWWE規定に引っ かかっていて日本遠征キャンセル、30日の謹慎処分、だったんだってさ! カッコ悪! あんまりだよローマン! しかし考えてみりゃあの筋肉、あのアドレナリン、あれが天然、っていう方 が不自然かな…。 ヤッてタ、と言う方がむしろ自然か… なんだかわからん。 とにかく残念…。
「さよならWWE…」
…WWEとは、アメリカの超人気プロレス団体です〜。 ここ2年ほどCSで見て結構気に入って、というかハマって…。 うふふ。 そのWWE日本ラウンドが先日開催されたのですがね。 一番お気に入りのレスラーのローマン・レインズがメンバーに入っていたので(昨年は入っていなかった) 観に行こうかどうか迷って迷って……。 「行けばいいじゃないですか!あのパソコンの待ち受け画面のヒトでしょ!? 大ファンじゃないですかぁー!」ってアシのK子ちゃん。 そらそうだけど… でも高額なんだよ、WWEって。 一生に一度、どうせなら一番前のリングサイド席で観たーい、願わくば登場の花道でハイタッチができたら…… 場外乱闘とかでキャーキャー言いながらちょこっとくらいなら巻き添えになってぶつけられそうなのを逃げたりして、なんて思わないでもなかったんだけど…。 料金は、まあ奮発できたとして、一番気になったのは日本の会場のノリの悪さかな。 これはサッカーなんかでもその傾向があるんだけど、日本のファンって静かなのよね、本場米国と比べると。 (いやテレビで見ただけなんだけど) 決して気持ちは盛り上がってないわけじゃない、でも(多分)日本人ファンはじっくり試合を、レスリングそのものを真剣に観る傾向があるような…。 もちろん私だって「キャー」とか「ウオー」とか大声出すのは苦手で…。 私が気を遣ってどうなるものでもないのだけれど…。 できれば本場の観客みたいにノリノリで盛り上がる会場でプロレス観たい… スーパースター様達をお迎えしたい… 思いっきり戦う様を見たい…でも…。 勝手な言い分だわね。苦笑。 実際テレビで見た昨年のWWE日本ラウンドはあんまりおもしろくなかった。 ちょっと抗争ネタも日本では無理があるし…。 もちろんスーパースター様達はものすごく一生懸命戦ったくれたのは伝わってきた。 でも本国の「ウオー!!」とかと比べると今一つノリが…。 マイクパフォーマンスはあったんだろうか。 英語わかんない観客に向かって?…。 だから今回チケットを申し込むのを躊躇してたらさ、知り合いから「前の晩にWWEのスポンサー&プレス向け(だと思う)パーティーがあるからヘイウチさんそっち来ませんか?」とのお誘い! えー、あの超かっこいい(なんて表現だい…苦笑)ローマン・レインズ様を間近で!? 多分握手とかサインもしてもらえる!? リング以外で見る… じゃなくて会えるの??!?!?! …って一瞬興奮したのよ。 でもさ。 いくらコネがあるからっていって、チケットを買いもしない、試合を観もしないのにそういう場にに行く資格はないと思ったの。 それはいくら何でも仁義に欠ける、と。 「そんなの気にしないでいいですよ!プロレス好きなら!」と言ってもらえたけど…。 それにさ。 それに、やはりWWEはやはりあの本場の会場、本場の英語の解説(字幕だけど)、あの熱気に包まれた空間で、つまりテレビで見るのが正しいかなぁって思ってさ。 実際に幸運にもオフショットでレスラー見て、サインもらったり一緒に写真撮らせてもらったり、(多分彼らはプロフェッショナルだから)きちんと握手してくれたり微笑んでくれたりするかもしれない。 その時は多分興奮して天にも上る、ハッピーな気持ちに包まれるだろう… でも、でもなんか大事なものを失うような気がしてさ…。 「憧れ」が失くなっちゃうような…。 いいトシして何言ってんだか!苦笑。 もう大人なのでWWEの試合がギミック=筋書があるのはわかっている。 わかった上であえてそのノリを楽しんでいるのだから、それ以外の、現実の彼らを日本で、同じ空間で見たいとは思わないんだわ…。 見るべきじゃない、と。 テレビの中、あの距離、果てしない、絶対届かない異次元空間だから楽しめるのだと。 それは日本の国技館とかじゃなくて…。 距離が近くなるのに、なぜだか「遠さ」を実感してしまうような戸惑いはサッカーとかでもよく感じたものだ… ネクラかな?苦笑。 観に行くのあきらめて、でもだんだんその日(7月1,2日)が近くなると、ああ、もうすぐ彼らが来るんだわ、もう来日してるはず、どこのホテルなのかな… 多分東京のどこか一流ホテル… 少しくらい街中歩いてるかな… 秋葉原とか… なんて寂しく想像してたらさ。 来日メンバーの変更があって! ローマン・レインズは直前キャンセル! 何でも、最新のPPVの試合でヘビー級王座を失っていたんですと! チケット買わないでよかった、と一瞬思ったけど、なんか寂しかったな。 実は今シーズンはスカパーでWWEのPPVは放映されなくなっていてね。 正直頭に来てたんだわ。 だって、有料のスカパーで、基本料金払っていて、さらにオプションでJスポーツのセット料金払っているんだよ。 その上さらに有料のプログラムだよ? 通常のJスポーツの中継(「ロウ」ってプログラム)はいわば前置きなわけよ。 それこそうんざりするほどの筋書と伏線で引っ張って引っ張って、一番おもしろいところはPPVだったわけよ。 「さあ因縁の対決はどうなる!?続きはPPVで」だったわけよ。 それも納得してお金払って見て、それはそれで楽しんでいたけどさ、それすらも無くなっちゃってたんだよ!! 世界最高峰のプロレス!と謳いながら一番いいところは見せてくれないワケよ! Jスポにも腹が立つ。 (ネットかなんかで別途加入すればいいらしいけど多分字幕ないし、 それにネット音痴でログインに失敗した…トホホ) 余談だけど私去年の2月に1年分のPPV料金12回分一括前払いしてたのに年明けから放映中止だもんだから2回分足りないわけ。 そのことJスポに問い合わせたら代わりにダイジェスト番組作ったからそれをを観てくださいって。 でもそれは1回分だけで。 しかも新作じゃないんだよ。 一回分足りないからお金返してほしいわよ… 千円くらいだけど。プンプン だからローマン・レインズがヘビー級王座失っていたの知らなかったの。 マネーインザバンク戦も同じ理由で見られなかったからアンブローズがミスターマネーになって、その場でペディグリー2発でレインズに勝利したロリンズを後ろから襲ってカウント3を奪ってベルト獲ってたなんてまったく知らなかったわよ… ってWWE興味ない人にはさっぱりわからないわよね。苦笑。 とにかく頭来てて、少々熱が冷めてきてたこともあって。 NXT(プロレス中継の一つ。サテライトリーグのような)の中継も無くなっちゃったからせっかくの日本人ディーバ(女子プロレスラー)のアスカも見れなくなっちゃった。 見たかったのに。 日本の女子プロは体格や美貌(?)では劣るけれどテクニックのレベルが高いので堂々と渡り合えるはず、1回だけアスカの試合テレビで見られたけどかなりおもしろい内容だった。 もっと見たかった。 いちいち残念だ。 それに筋書とはいえ最近のシャーロット(現ディーバ王座保持者、リック・フレアーの娘ですって)の言動は見苦しくてしらけるし…知らねえって、誰も。 いろいろ、がっかりが積み重なって、さすがにもうあんまり楽しめなくなってきてた。 抗争ネタの筋書も飽きたしね。 潮時かな。 さみしいな。 何が対象であれ、心のアイドル、萌、みたいなのってあった方が楽しかったのに…。 残念だな…。 …WWEプロレスにまったく興味がない人にはまったくどうでもいい内容でした。 ははは…苦笑。