「私にカクヘンが来た?」 家の前の通りを歩くとパチンコ屋がある。 なので毎日のように「北斗の拳」のどでかいケンシロウに会う。 変わらぬ「あたたた」な、お姿に、思わず、 「ケンシロウ、お前はまだ生きているのだな・・・。」とつぶやく・・・。 ・・・というわけで十何年かぶりで戯れにパチンコ屋に入る。 平日の午前から並んでまでパチンコやる奴なんか人間のクズだ、と思っていたらクズが一杯いる、私も並んでないけどクズのまねでもしてみよう。 わかっていたけど一歩入ると大音響。 こんなとこに何時間もいる奴はクズだ。 とりあえずケンシロウのをやってみよう。 パチスロらしい。 千円。 ケンシロウの前にすわり、礼をつくす。(心の中で) さて、遊んでやるか・・・。 しかし、遊び方がまったくわからない。 周りのクズを見てなんとかスロットがまわり始める・・・。 当たり前だがあっという間に終わった。 おもしろくもなんともなかった。 千円でやめる。 他に、「三茶に番長が来た」という宣伝のレトロな番長台(新製品らしい)をやろうか、と思ったが人気らしく全台満員。 クズが・・・。 スロットはやめてシンプルなパチンコをやることにする。 人気台らしいなんか、「海物語」みたいなのをやる。 ここでも玉の出し方がわからず、お兄ちゃんを呼び寄せ、出してもらう。 千円を入れ、まず500円で。 やっぱりスロットより玉の出るやつの方が楽しいな。 500円する。 もう500円。 あまり気にせず適当に打っていたらなんか出始めた。 穴に良く入る。しかし出てくる玉の数かぞえたら4個しか出てこない。 「少ないじゃないか・・・」とむかつきながら打ち続ける。 そしたらなんか、台が派手に点滅しはじめる。 やたら玉が出てきてポケットから溢れそうだ。 店のお兄ちゃんが来てなにやら札みたいのを台の斜上に差し込む。 どうやら当りが出たらしい。 アニメのお姉ちゃんが画面で笑っている。 機械の下方にある引き出しみたいのが開いている。 玉はたくさんその中に入っていく。 その後、チューリップみたいのがよく開き、画面に魚がやってきて、 「リーチ」とかしゃべっている。 なるほど、魚がそろうとまた開くのか・・・。 ちょっとおもしろいので打ち続ける... するとまた店のお兄ちゃんが来て、斜上の札を取る。そして、 「この台は一回限りなので...」とか言う。そうか。 「ではこれでやめます。」 と言って、玉を運ばせる。 ま、箱が一個と少々なので大した事はない。 計算。 2千個弱。 そのまま景品と代える。 くだらない物ばかりだ。 一番よさそうな「一番絞り」をもらう。 まだおつりがあるので「淡麗」ももらう。 2ダースづつ。 あと、ポテトチップひと箱。 ケンシロウに別れを告げ、両手にビールをかかえて帰る。 かなり重い。 クソ...こんな姿を知ってる人に見られたくないなあ。 ちなみに私はビールもポテチも口にしない。 誰かにあげればきっと喜ばれるだろう。 御中元代わりに。 「淡麗」はアシのO村にくれてやろうか。 あいつは酒なら何でもいい、って言ってたから・・・クズめ・・・おっとっと。 お店に落としてやった金は2千円。 もらったビールは計算したら1万3千円くらいらしい。 この時初めてうれしい、と思う。 ケンシロウに礼を言おう。 彼がいなかったらパチンコ屋なんかに入らなかっただろう...。 P.S. でもパチンコはもうやらないと思う。
夏子
「鳥海山の番人」 連休に東北は山形県の鳥海山に行ってきました。 (もちろん百名山) 行って来た・・・登って来た、と言えないのがつらい・・・。 実は当日は霧が濃くて視界不良、雪渓付近で道に迷う危険が大、というので一時間登ったところで中止し、下山とあいなったのでした。 悔しい〜、と思わないでもないけれど、遭難の方がもっと恐かったのでまあ仕方ないか。 寒くはないけど風も強かったし。 でも半分くらいの人は登ってたなあ、みんなよくやるなあ。 ちなみに山の事故で一番多いのは道迷い、だっていうから。 いつも登山口へ行っては 「雨降って中止なんないかなあ」とか 「熊が出て中止なんないか・・」とか思っているへっぽこ登山者の私でも、いざそういう事態になるとなかなか「やめましょう」とは言い出せないもので。 でもやっぱりほっとした。 雪渓で視界が効かない、ってほんとに恐い。 普通の登山道と違ってどこが登山道かよくわからないし。 間違いに気づいて、引き返す体力のロス考えるとね。 それに景色見えないとつまらないし。 一泊お世話になった山小屋におかしな(?)おじさん達がいた。5、6人の。 どうも地元の登山愛好家らしくて、有志で小屋守りみたいな事をしているらしい。 何をしてるか、って言うと、ひたすら酒盛りをしている! ひたすらお酒を飲み、サカナを焼き、私達にも勧め、話をし、子供や団体の登山パーティーが通ると声をかけて励ましている・・・。 なんなんだろうね? でもすごく楽しそうだ。目なんかキラキラさせちゃって。 ほがらか茸でも食べたのか、楽しそうにひたすらしゃべる・・・。 「普通、県境って山頂や尾根で分けたりするけど鳥海山頂は全部山形県のものなんだ」 とか 「わしは熊撃ちで、熊しとめる時は2間(4mくらい)まで熊を引き寄せ、月の輪(首元か?)を一発で撃つと熊は苦しむ事なく昇天し・・・」 「時々月の輪のない奴がいる・・・」それは月の輪熊ではないのでは・・・。 「熊の肝は30万で売れる、・・・だからわしは熊来ると30万、30万っって挑むのさ・・・」 「マムシは5千円」 酔っぱらいの言う事だから話半分で聞く・・・。 「冬でもここへ来るんだ。一人っきりの時は本当に寂しくて。物の怪でもいいから誰か来ないかなあ、って思うのさ・・・」 「女来たらいいなあ・・・」 東京から来た、という30代くらいの男性は、 「おれ、何度もこことか、朝日連峰行ってるのにまだ一回も熊見てない。 一度でいいから熊に会いたいなあ。」 「熊に会ったら大変じゃないですかっ。」私。 「でも、ほら熊は山の神だから、会えない、ってのはおれが何か悪いのか、と.. ああ、熊に会いたい、熊に会いたい・・・。」 会ってどうすんのよー? 「それにしても、皆さん、楽しそうですね?」 「楽しいよう、こうして、山で皆で酒飲めて、本当に楽しい。」 そりゃ山小屋の、ランプの下での山好きが集まる宴会だ、楽しいに決まってる。 「現実はいろいろ大変ですしねえ。」 「うん、いろいろしがらみあってさ...。」一瞬暗い表情を。 「男の人はロマンチストですねえ。」と私が言うと、「熊に会いたい」さんが 「うん、まあそうかなあ。」...他のおじさん達は酔っぱらっていたのか意味わからなそうだった。 翌日下山途中、山小屋にも立ち寄って一応中止の報告をした時、朝から彼等は宴会をしていた。 帰れよ、もう...。
「一万人のセッター」 美容院に髪を切りに行く。 3年くらい前にショートにしてから1カ月に一度くらい行かなければならないので美容院の方は喜んでくれているようだ。 (ロングって、結構ものぐさでもよくて、2〜3年行かなくたってヘーキ) 担当の美容師さんの話。 茶髪でこぎれいなお兄ちゃん(もう3、4年のつき合いになるか・・・)、 「今、テレビでバレーやってますよね、ぼくバレ−部だったからもう興奮しちゃいますっ。バレ−大好きなんですっ。」 ほほう。 「私もバレーは詳しいよ。やるのは苦手だけど、見るのはもう、かなり」 そしたらお兄ちゃん喜んで、バレーの話で盛り上がる。 女子バレ−、一時は五輪にも出られなくて大変だったけど、最近は少し強くなってうれしい、とか 男子は2mの世界だねえ、とか でもルールがだいぶ変わっちゃったんでとまどう、とか テレビ中継でタレントがうるさいよね・・・とか。 お兄ちゃんが 「バレーのどんなとこが好きですかあ?」 私 「えーと・・・前のル−ルの時の、負けていて、でもサイドアウト重ねて粘って粘って勢いつかんで、とうとう逆転するところ。ソ連や中国とかの強敵に。」 と言ったら、お兄ちゃん、 「ああ、わかるわかる、そうなんですようねえ」 スポーツに関する事なら私はしゃべりだしたらとまらないぞ・・・でもその辺で時間切れ。 会計の時、 「・・・セッターだったでしょ?」と聞いたら 「なぜわかるんですかあ〜〜」と、カラ−コンタクトの瞳をきらきらさせる。 わかるよ、だって男子にしちゃ上背あんまりないし。(168cmくらい) でもそういうタイプのセッターって、誰よりもバレーが好き。 背の高いエースの何倍も。 「セッターでしたよー、ずっとトスあげてましたっ。でもたまにツ−アタック決めたりして、気分よくて・・・背、ないけどジャンプ力はありましたっ・・・」 「バレー、やりたいでしょ。」 「やりたいですー、最近、すごくやりたいですー・・・。」 なんだかんだ言っても日本はまだまだバレ−人気高い。 どのチームにも最低一人のセッターがいる。 悲しいかな、一人ではできないのがバレーボール。 卒業して、仕事をしながら一万人(推定)のセッターはバレーボールに思いをはせ、時々夢の中でトスをあげたりするのかな。
近況。 先週起き抜けに冷蔵庫の牛乳飲んだら思いっきり味が変わっていた。(苦い...) 少し腹に入れてしまった。やばい。 下すといやなので水をしこたま飲んで吐き出す... 何度かくり返し、それが効を奏したようでその後何もおこらなかった。 よかった。 日曜日夕方選挙(東京都議選)に行く。 ナントカいう人に一票入れようと思ったのだけれど名前が思い浮かばない...まずい。 仕方がないのでなんとかそれっぽい人の名前を書いて投票し、翌日新聞で確かめたらやっぱり名前違ってた。 ありゃりゃ。 幸いほんとに入れたかった人は当選していたのでよかった。 ちなみに私が入れた人は落選していた・・・くう、死に票になっちまったじゃないか。 でも誰だったんだろう、その人。 「ぱすてる」の小林俊彦君は 「起きたら投票終ってたんですう〜」だと。 情けない奴っちゃ。 先週末、北海道に登山に行く。 鹿の親子とキタキツネと鴨の親子を見る。 さすが北海道。 数えてみたら北海道には合計25回行っていた。 (うち、19回がスキー、スノボ) だからもう富良野のラベンダ−畑もキタキツネも純君も螢も見飽きた。 ちなみに登ったのは「トムラウシ山」と「十勝岳」。 知らないよね。 私も「百名山」やるまで聞いた事もなかったから。 でも「トムラウシ山」はよかったよ、最高。 「大雪山系の奥座敷」と呼ばれるだけあってやたら時間はかかったけどその分喜びも格別。 何より天気に恵まれたので。 なんと朝4時に起きて登ったのだ。 (ふだんなら下手すると寝る時間) それで6時間かけて頂上に着き、3時間かけて下りた。 (午後3時に宿に着く) 頂上にいたおじさんグループ4人がおかしかった。 「わしら4時に、一番早く出発して全員に追い抜かれて下りも多分一番びりだ。 わははは。7時までには戻れるかなあ。」 「7時ならまだ明るいよ。わははは。」 ちゃんと戻れたかなあ、あのおじさんたち。 いやな感じの「花田家の人々」。 いっそ土俵で勝負つけたらいいのに。 女性陣もね。