「スターウォーズ祭り〜」 十何年かぶり?の最新作が公開されてますね。 懐かしいな。 高校生の時、第一作を封切りで観に行ったっけな。 新宿のミラノ座だったか…。 当時、ものすごい映画が来る!!! ものすごい特撮技術!!ってんでもう公開前から大騒ぎで、(今と同じくらい?当時としてはすごくめずらしい)大イベントになってたっけ。 もちろん私も期待大!大!!で、友人と二人、お弁当(マックのハンバーガー)持って「絶対2回は観ようね!!」って力入りまくりだった。 当時は入れ替え制ではなく、ロードショーでもいったんは行っちゃったら出るまで何回も観ることができたのよ。その気になれば一日中でも。 高校生としてはロードショーチケットは800〜1000円くらい、新宿までの交通費もバカにならない、そして今よりはずっと贅沢品だったマックのハンバーガー(しかも2個!)を用意するのはもう相当な贅沢、期待の大きさを想像してください。 何より、うれしかったのはキャストの「若さ」だ。 ルーク役のマーク・ハミルはまだ25歳、その後大ブレイクしたハリソン・フォードもまだ30代の無名の俳優さん。 フレッシュなことこの上ない。 レイア姫役のキャリー・フィッシャーはね… ビミョウだったな。 あまり美人ではなく、ヘッドフォンみたいな変な髪形、両親がハリウッドの有名人と聞いて「なあんだ、ふうん」てなもんで。 続編ではハン・ソロと結ばれたんだっけ?さらにルークとは姉弟、なんだよね。 なんかどうも、今一つドキドキしないお姫様でしたわ。 で、その若さよ、若さ。 中学生で映画にはまり、でも当時大好きだったロバート・レッドフォードやピーター・フォンダ、ポール・ニューマンやクリント・イーストウッドといったハリウッドの大スター勢が、みんな40代、50代、だったんだから。 10代の私から見たらほとんどお父さんだよ。 もっとも銀幕スターで雲の上の存在、なんで別に私と歳が離れていてもまったく何の問題もないんですがね。 実物に会えるわけもなく…。 それでもスターウォーズ勢のフレッシュさは大きな魅力だった。 ハリウッドがようやく私(私達)のために映画を創ってくれたんだ!… そんな思いがしたものだ。 やっぱりね、年代が近い、っていうのは親近感がわくものですよ。 ドキドキ感が違う。 たとえ二次元…映画の中の存在でも。 作品の存在がうれしかった。 本当に公開が待ち遠しかった。 封切りの土曜日、学校が終わって制服のままだったのかな、胸躍らせて映画館に行ったものだ…。 そしてチケットの半券を握りしめ、席(自由席)を確保し、本編が始まる前の宣伝などをありがたく観て、そしてそれは始まる…あのテーマ音楽…。 R2D2とC4POの掛け合いから物語が始まり、柔道着をモチーフにした(それもうれしかった!柔道なのになんだか白人が着るとエキゾチックだ)ルークが出てくる…。 …で、そこらあたりで夢は現実となってくる。 つまり、期待していたほどおもしろいとは思えなくて…。 う〜ん、これが待ち続けた噂の大作?ジョージ・ルーカスが10年も構想を温めた? 一大スペースファンタジーなのかな? う〜んビミョウ……。 一番違和感を感じたのはライトサーベル(これも公開前から話題になってた)の戦闘シーン。 う〜ん、どう見ても出来の悪いチャンバラにしか見えなかった。 あれ見て、引いたね。 ちょっとちょっと!てなもんで。 一回目の上映が終わって、友人と顔を見合わせ、お互い「・・・」で。 でもせっかくだから2回見たけどね。 3回目は見る気はまったくなかったっけ。 疲れたから早く帰んなきゃ、って。 今でも見たいと思わない。 あの時2回見たからいいか…笑い。 ルーカスは黒沢映画にすごく影響を受けて、スターウォーズも黒沢の「隠し砦の三悪人」がベースになってる、のは有名な話。 しかしねえ、やはり一流の殺陣師が創る「殺陣」とはまったく別物、足元にも及ばない…。 だって動きが違うもの。 切れ、というか。 何より腰がね、へっぴり腰ですよ、スターウォーズ。 西洋の剣とは、足さばき、ステップが違うのよね。 西洋の剣は、日本刀の切れ味とは比べるべくもなく、どちらかというと力任せに振り回して、切るというよりはたたきつけて、砕いてぶっ壊す「剣」、らしい。 日本の剣は、「斬る」の。 流れるような美しい一切の無駄のない動きで。 ありゃもうアートですね…。 あれ?あれ?と物語が進むにつれ、違和感は大きくなり、そしてエンドマーク。 これで終わりですか? いや構想10年、ルーカス的には「10部作」なのでまだまだ物語は続く…2も3もできた。 「SW3」ではすっかり熱が冷め、一応観に行ったものの感動とはどんどん遠くなり…。 しまいにゃ、ダースベイダーはルークの父ちゃんなんですって? レイア姫はルークの姉ちゃんで。 う〜む。 クールじゃない。 10代の頃は、ロードショーはもちろん、3本百円の名画座でもどんな映画でもありがたく観させていただいた。 どんな映画でもどこかいいところ、楽しめるところを一生懸命探し、そして一生懸命観たものだ。 今は無き「ぴあ」(しかも百円!)の、映画情報を端から端まで一生懸命読み、お小遣いだけじゃ見られる映画の数なんてたかが知れてるから、観られないならせめてあらすじでもたどって、監督さんやキャストの名前を覚え、少しでも映画を見た気分になったものだ。 それでも充分うれしかった…。 映画そのものも好きだけど、映画に行くことや情報を集める、少なかったけど映画好きの友人と映画の話をする、映画の世界にひたる、それだけで胸がいっぱいになり、心躍ったものだ…。 「映画」を愛していたんだ。 ああ、アントキの愛はどこへ行っちゃったんだろう。 今じゃもう、「○○?全然つまんない」「まったくの駄作」「ひどいもんだ」「見てソンした」etc.…… 悪口三昧さ。 とにかく、私の中でスターウォーズは最高潮に心が躍り、そしてその時をピークに、どんどん何かが醒めていったエポックメーキング的な一品であります。 今ではハリウッド大作はほとんど観ませんね。 ちょっと寂しいかな。
P.S FIFAの汚職問題、とどまるところを知らず。 あのさ、2014年のブラジルW杯の時の放映権料、日本が全世界の放映権料の 五分の一を支払わされた事、もっと怒ってもいいと思うんですけど。 全世界の、だよ。 いくらなんでも…。
夏子
「年末?」 子持ちアシのK子ちゃんが、 「子供のクリスマス会で、プレゼント交換、とかあるでしょ。 各自一つずつプレゼント用意してビンゴゲームとかしてプレゼントをもら えるの。 で、参加する父兄用にもプレゼント交換がありましてね… 私いいものを用意したんですよ、社長(私の事)、何だと思います?」 「さあ?」 「いいと思うんですよ、私、山本山の焼き海苔、一缶500円もする高級海苔を なんと二缶!綺麗にラッピングして♪」 ………… 「はああ?クリスマスに焼き海苔ィ?」 「いいでしょ、大人は絶対喜びますよ、たいていクッキーとかチョコレート とかの在り来たりなモノになりがちなので」 「私はクッキーとかチョコの方がいいな…」とスイーツ好きのKネコ。 クリスマスに焼き海苔かい… なんか現実的すぎませんかね… わからん…。 「でも子供たちのプレゼント交換、ってたいてい一悶着おきるんですよ… 明らかに手抜きのおおざっぱなモノとか、最後まで残っちゃって。」 昔その手のビンゴゲームでプレゼント係やったことあったな。 自腹で40種類くらい調達するんだけど、自分なりにルールを決めて、 「高価なモノは買わない」 「何でもいいから役に立つものを」 「未使用のもの」 「できれば笑えるものを」 って感じで自宅に転がっていたものや自分じゃ使わないもらい物や引き出物とか、モノによっては百均みたいなとこで買ったものを、大きいモノも小さいモノも、高価なもの(いただきもののウエッジウッドとか)も全て新聞紙でラッピングしたの。 たわしとかスポンジセットとか。 ホントに多岐にわたる品々をね。 準備するのも結構楽しかったわ。 ニヒニヒ笑ながら。笑。 「本番のビンゴゲームが盛り上がり、上がった人から優先でプレゼント選ぶわ けさ。 その中で、子供連れて来た人が、子供にプレゼント選ばせてさ、6歳くらい かな、その子供散々迷ったあげく、小ぶりの包みを選んで、新聞紙開けて中 見たらトイレットペーパーだったわけよ。 そしたらその子泣き出しちゃってさ。わははは。」 「ひっどーい、そりゃその子泣きますよー」 「何言ってんの、アタリもあればはずれもある、って人生勉強だよ。 だいたいうんこしてソレがなかったらおまえ困るだろうが。 大きいつづらと小さいつづら、欲をかくと痛い目に遭う… おとぎ話でもあるじゃないか…」 「そうは言っても…」 「たからくじ、も入れたんだよ。それも新聞紙で包むんだけど、異様に小さく て薄っぺらいから微妙にミステリアスでさ… 選ぶ人は微妙に期待しただろうかね。かはは。」 …あの宝くじ、私が三茶で300円で買ったものだけど一億円当たっていたら どうしたかな。 用意した私にもいくらかもらう権利があってしかるべき…… 当たってないって…。 何を包むと楽しいだろうか。 「テーマ」を決めておくんですよね、「500円以内」とか「男子でも女子でも大丈夫とか」(パンダの名前かい)「役にたたないもの」「いらないもの」なんかもおもしろいね… おもしろくないか。 するとKネコ、 「…たまねぎなんかはどうでしょう」 「お、いいね、おもしろいね。」 「なす」 「ピーマンもつけようか」 「イイですね…なす味噌が作れますよ」 野菜シリーズかい。 白菜は包むとはったりがきく… 大きくて重いから期待して、パッケージ開けたら白菜。 …ウケ狙いもたいがいに。 サプライズの大目玉で「地金」とか入れといたら暴動が起きるだろうか。 本性がむき出しになって、友情が壊れたりして。ははは。 だから欲をかくとね。 「段ボール箱みたいなのに穴を開けて、手探りで中のモノを当てる、ってゲー ムありましたね」 「そうそう、中にゴムでできた虫のおもちゃ、蛇とか入れるんです」 「こんにゃく」 「生きてるさそりとか」…ばかもん。 「男と女が同じ箱に手を入れて、探っているうちに互いに手を握り恋が芽生え るんですよね…」 芽生えない、って。 「サイコロみたいなのを投げて、出た色のポイントに手とか足をのせるゲーム。 身体が柔らかいと有利な」 「ツイスターゲームね。懐かしい…あれ大人がやるとかなりエッチ」 いいなあ、やりたいなあ。(エッチなのじゃなくて) 役に立たないもののプレゼント交換。 夢がある… ないか。笑。 子供の頃は友達用のプレゼントも交換用のプレゼントも心をこめて用意した。 乏しい予算の中で、安くても可愛いものを、と一生懸命考えた。 たいてい封筒と便箋セットとかパラソルチョコレートとかハートチョコとかだけどね。 (なぜ不二家…少し安かったんだ。チョコが30円とかで買える) 一度、すべて手作りのクリスマス飾りセット(もう本格的の、モールとか金紙とか使って)をクラスのクリスマス会で交換用のプレゼントを用意した事があった。 クラス全員が輪になって座って、歌に合わせておのおののプレゼントをぐるぐる回し(歌が終わった時点で手にあるものがプレゼントとして当たる、っていうシステムのアレ)私の力作のそれはどうでもいい男子に当たったのだけれど、後でお金持ちで育ちのよいT子ちゃんが、「なっちゃんの作ったあれ、欲しかった…本当に、すごく欲しかったの」と残念そうに言ってくれた時はうれしかったな。 (ベル飾りまでボール紙と和紙とアルミホイル、針金で工夫して作ったかいがあった…) あらいやだ、何十年前の話だい…。 やはりクリスマスとかお正月、というのは待ってる時間を楽しむものですね。 サッカーのW杯と一緒で。 そして最高潮のクライマックスが終わると寂しい…。 そこもW杯と一緒。祭りの後の寂しさか…。 今は待ってもいないから終わっても寂しくもない… ことが淋しいかな? いや別に。 どうでもいいかな。 今年のクリスマスのトレンドは「クリぼっち」ですって。 (省説明、請う検索) なんだそりゃ、自虐かい。 いろいろな言葉をよく考えるね。(誰が?) どうカテゴライズしたところで寂しい人は寂しいって!笑。 クリスマスだって大晦日だって、休みなく働いている人だっているよ! (戦争してるところだって…クリスマスは休戦かな…しないな、アレは…) あたいはね、北海道でさっそうと滑ってる。 異常気象の暖冬だけど、雪はあるのかいな…。 トシがいもなくはしゃいで治療中の歯の仮歯飛ばすなよ! なんちゃって。
映画2本観ました。ツタヤのレンタルだけど。 今年のアカデミー賞で話題になった「セッション」と「イミテーションゲーム」。 う〜ん、どっちも星3.5くらいかしら。(5点満点) 「セッション」はいたってシンプルで、タイトル通り一人の若いドラマーと先生が主で一つの音楽を創りあげていく過程を丹念に描写していく物語。 さすがにラストは評判にたがわず見事な出来栄え。 タイトル通り、シンプルで力強い。 しかし…あまり音楽に興味がないのと主人公の若者の顔がイマイチ好みでないのであまり感情移入できず。 先生役のJ・K・シモンズという俳優は、大好きなアメリカのテレビドラマの LAW&OEDERで精神科医役でおなじみだったのでマル。 (渋い脇役専門?の俳優さん、オスカー初受賞もうれしかった) なんか、絵になるというか。 この俳優さんがバストアップになるだけで画面に緊張感がただよい、テーマである音、ドラムの響きが引き立つ。 うん、いい俳優さんですね。 いるだけですごい存在感、というか。 (日本でいえば笠智衆か?) それにくらべて若手俳優は、もう少しイケメンというかシャープな若者を…。 もう一品の「イミテーションゲーム」は。 う〜む、第2次世界大戦のドイツ対イギリスの諜報戦、ドイツの暗号の「エニグマ」をどう解読していくか、というのがテーマなんですが、なんか散漫というか、壮大すぎて視点があいまい、というか。 主人公のベネディクト・カンバーバッチはテレビシリーズの「シャーロック」でブレイクした、私も大好きな俳優さんで、この人目当てに借りたんだけど。 彼はとてもよかった、と思うけど…。 いかんせん物語が大きすぎ、というか。 ネタそのものはとても興味深く、まして戦争ものなので盛り上がって当然、感動して当然のはずですが…。 正直感動できなかった。 テーマの暗号の「エニグマ」の説明が今一つよくわからなかった。 史実を元にしているみたいなんだけど、それに縛られているというか。 暗号は、どうも「乱数表」みたいなものに基づいて作られているみたいなんだけどそれがよくわからなかった。 今ならコンピューターで検索かければ一発!でわかるものがコンピューターのない時代に数学の天才がどう解いていくか?のエピソートの作り方がわかりにくい。 たとえば物語の中で、同性愛に悩む主人公が子供の頃、好きな友達に、「I love you」を伝えようとして暗号でアルファベットを変換して紙に書いてラブレターにするんだけど、そこだけはすごく効果的にわかりやすく表現してたけど、そういうすっきりさが他にはなかった。 だから彼らが何をしているのかが具体的によくわからず、感情移入がしづらかった。 そりゃもちろん「エニグマ」という暗号機を解読してるんだけど… 彼らも「わからない」ものが見ているこっちにわかるはずない… とそれを言っちゃあ実もふたもない… しかしそこを伝えるのが脚色ではないのか…。 ははは、なんか漫画の編集さんみたいんだね。 それにカンバーバッチは好演だったけど、ヒロインのキーラ・ナイトレイは暗号解読の天才には全く見えなかった。品がないというか知的でないというか。 美人だけど痩せすぎていてセクシーじゃないし。 これがメラニー・ロランだったらもう少し雰囲気があったかも…。 一番納得がいかなかったのは、暗号を解読しておきながら、「イギリスがドイツの暗号を解読したことをドイツに知られないように、ガセネタとか流して、裏をかいてイギリスが戦争に勝つように情報を操作していく。だから残念ながら今危機にあっているイギリスの部隊は残念だけど見捨てる」手段を取ることだ。 それでラストで、とってつけたようなナレーションが「これにより戦争を2年で終わらせることができた」とかぶるわけ。 もちろんイギリス(連合軍)の勝利で。 なんか、この論理って「原爆投下で戦争を終わらせることができた」と同じだな、と。 そこが気にくわなかった。 なんか、勝手だなあ、上から目線だよな…。 やっぱり諜報の国、007の故郷だよなあ…。 しかも、史実に基づいているみたいなのでこの暗号解読も国家機密で、割と近年になってから情報公開された、とのこと。 そんでもそれをあたかも「栄光無き英雄のエピソート」みたいに扱うのもなんだかなあ、と。 卑怯だな、諜報って。 小池一夫原作だったかな、「弐十手捕り物帳」でこんなセリフがあった。 とある忍びが、侍みたいなのと対峙して、忍びがエゲツナイ作戦で勝って、侍が 「うぬっ、ひきょう也!」と言うと忍びが 「忍びは存在そのものが卑怯なのだ!」と返す。 あれを思い出したわ。 うん、その通り。 名台詞だと思いません? ヤラレタ!というか。 深い、ですね。しかもイヤミじゃない…決め台詞とはこういうものですよ…(まるで漫画評論家みたいな)。 それに比べたら、この作品やイギリス製の007とかって少々安っぽいかな、と思ったのでした。
P.S それにさー、最近NHKの「映像の世紀」とかの番組見てて(再放送とかも )つくづくイギリスってひっきょうだなー、いやドイツもたいがいな… フランスだって相当だし ロシアなんてもう…と。 もちろん日本だってそうなんだけどさ…。 いやだなあ、帝国主義って。 未だにそれやってる国あるけどね。 あーあ。
フィギュア(羽生選手)、すごかったですね。 久々に感動しました。 10年くらい前から採点方法が変わり、細かく点数が付くようになってからどうも「点取り」にこだわりすぎて、全体の流れとか美しさが後回しになっているような感じがして違和感を感じていました。 なんか忙しい、というか。(滑る方もそうらしい) 解説も、きれいに跳べていると「加点がもらえる」と連発するし。 かといって前の形式がいいか、っていうとそうでもないけど。 でもビデオを見なければ回転不足がわからないジャッジに判定されるというのも何だかなぁ…さすがに元選手の解説者は見てすぐわかるみたいよ。 以前の形式だと点数の上乗せ、ではなくて「順位点」というのがついたのよね。 6点満点の技術点、芸術点にもとづいて誰が1位、2位が決まる…。 (古い…) だからSPの順位点でほとんど大きな流れが決まっちゃって、逆転がかなり難しい方式だった。 「転倒」しちゃうともうアウト、だったな。 転倒した選手が1位になることはまずなかった。 それに比べたら、点数の合計で決まる今の採点は、もし転倒しても1点減らされるだけで済むので、フリーでの逆転も充分可能、になる。 (たとえSPが5,6位でもフリーがよければ) だから基礎点を高くするためにどんどんプログラムを難しくして、ジャンプの難易度をどんどん上げていく傾向は、全体の流れを後回しにしているみたいでちょっとおなかがいっぱい、というか少々「…」だったんでした。 得点のためだけの滑り、というか自分の表現よりもひたすら点数ばかりにこだわっているみたいで。 古い話だけれど荒川静香がトリノ五輪で、得点にならなくても代名詞のイナバウアをあえて入れた時のさわやかさ、あの時の感動…。 最近はとにかく「点数、点数、点数……」ばっかりで…。 しかし。 そんなごにゃごにゃをすべて吹っ飛ばすような素晴らしい滑りでした。 羽生選手。 得点にもこだわる、でも自分の滑りにもこだわる!!という力強さをものの見事に実践してくれましたわね。 いやいや見事! 繊細で可愛く見えても中身は男!でしたわ。 久々に「アスリートの凄み」を見ました。 (最近サッカーとかでとんとご無沙汰だわ…凄み。サッカーがんばれー) 今まで一番「男」らしいスケーター、「サムライ」じゃのう、と感じるのは浅田真央かと思っていたけれど。笑。 ほんとに伸び盛り、勢い、っていうのはこういうのをいうんだろうね。 今の羽生ゆずはどのアスリートよりも男らしい… 五郎丸に匹敵する… ってどういう比較だい。笑。 それに五輪が近くなるたびささやかれていた「誰かの得点が変に高い」「変に低い」とかのうさん臭さもものの見事に薙ぎ払ってくれましたね。 さすが陰陽師の霊能力…じゃないって。笑。 やっぱりスポーツはこうでなくっちゃね! すっきりさわやか! で、浅田真央ちゃん。 (やっぱり真央ちゃん、と呼んでしまう…) 中国杯ではのびのび気持ちよさそうに滑っていたのにNHK杯ではちょっと、どうしちゃったのか。 せっかく大空を気持ちよく飛んでいたのがまた、かごにもどっちゃったみたいだ。 つくづく「何も考えない」というのは「考える」ことより難しいのだな。 何も考えなければトリプルアクセルなんか何度でも着氷できる技術はとっくに持っているのになあ、いやほんと、まじめなんだな…。 スケーティングの美しさは世界でも頭二つくらいとびぬけている、希代のスケーターだと思うわ。 ほんと、とっくに世界一。 金メダルを取った、取らない、ってレベルじゃなくて、 そういった枠をとうに凌駕していると思っているのに。 ああ、もったいない。 いっそ、コーチを変えたらどうだろうか。 例えばモロゾフとか。 (有り得ないのはじゅうじゅう承知ですが) 野望むき出し、のクセモノとかと組んで、それこそ大喧嘩するくらいの緊張感というか真剣で切り合うみたいな。 賭けになると思うけど。 多分失敗の可能性の方が高い、でも一発逆転の一世一代の大化学変化を起こせるかも。 来シーズンも今の佐藤コーチで行くと、なんか同じ事を繰り返して、そしてずるずるとレベルが下がっていくような… それで五輪シーズンを迎え… またマスコミの渦に飲み込まれ… 韓国開催だし… 大切なもの、本来のスケーティングが摩耗、消耗していってしまう…デジャブが…鬱鬱…。 今ならまだ五輪を考えなくていいし、世界選手権での枠を確保しなくちゃいけないとかそういったプレッシャーは背負わないで済む。 かつての浅田真央(シニアデビューしたばかりの頃の天真爛漫な。あの時実質金メダル、世界一でしたね)を見たいのではなく、今まで見たことのない浅田真央を見ることができたらなあ。 他選手、まして男子選手と比べてもしょうがないのだけれど、 羽生結弦の「大飛翔」を目の当たりにしたものだから。 ほんとに、浅田真央の「大飛翔」を見たいものです。 だって技術はとっくにあるのだし。 世界中の(女子)選手がのどから手が出るほどほしい技術、あのミシェル・クワンやキム・ヨナが跳びたくて跳びたくて、でもとうとうできなかったトリプルアクセルを持っているのに。
P.S 個人的には「蝶々夫人」の曲は好きじゃない… 盛り上がるクラシック、の名曲の方がいいな。 一度だけ生で見られた「仮面舞踏会」よかった。 ソチの「ラフマニノフ(だっけ?)」も好き。 ソチ五輪でパトリック・チャンが滑った、ビバルディの「四季〜冬」を 真央ちゃんで見たーい。