「アナと雪の女王」 早くも今年のナンバー1ヒットも確実と言われる噂の「アナ雪」、見ました。 もうツタヤでレンタル始まっている、というので。 レンタル開始1週間目、ツタヤの棚のアナ雪コーナーでは全部貸出し中・・・でしたが流通数も多いので返却数も多い、棚に戻る間もなく返却口に10本以上のアナ雪が。 というわけですぐに借りて来て観られたのですが。 これそんなにいいか?・・・が正直な感想。 小林君(「パステル」の作者。小林俊彦君、私は佐清=すけきよ、と呼んでいる・・・昔アシをしてもらってた頃、よく犬神家の一族のモノマネをしてくれたからだ。ちなみに青沼静馬の声でお、か、あ、さ、ん・・・おっと脱線)も 「おもしろくなかった。他の漫画家さんみんなおもしろい、って言ってたのに。 でも塀内さんもおもしろくない、って聞いてよかった。僕だけがそう言ってるんじゃなくて。 おもしろくないですよね?」 「うん。」 もちろんよかった部分もたくさんあるが。 特に「レリゴー」はね、さすがの名曲。 吹き替えの松たかこも上手だったし、アナ役の神田沙也加もさすが聖子ちゃんの娘だ〜って感じで納得の歌声。 雪の動画ももうこれ以上ないくらいの美しさ。 雪ってきれいなんだよね、実際。都会の汚い物をみんな隠し・・・笑。 このあたりは評判通りだね。 しかし、男性キャラの薄っぺらいこと。 (ビジュアルもやだ。のぺっとしておっさんくさい) 最初に出てくる何とか、って王子様(だっけ?)はいい感じでアナとすぐ仲良くなって、踊りながらノリで婚約しちゃう。 ここらあたりの軽さは・・初めはそんなに違和感なかったんだけどね。 でもトラブルの元の一つでもある、「初めて会った人とその日のうちに婚約しちゃうの?」の答えは結局あいまいのままだ。 アナ軽すぎでしょう! それともただのお馬鹿さん? 「お姉さんはそのことを怒っている」と思っているのに。 「どうして誰も私の結婚を祝ってくれないんだろう?」ってアナはぼやくが、その日会ったばかりだからだよ! それに後で出会うクリストフも深みがない、というか「気は優しくて力持ち」の典型的なアメリカンマッチョ。 ほんとにアメリカ人はマッチョ好きだね。 父親タイプ、か。 日本人の好みとはちょっと・・・ (日本人はもうちょい美少年系が好きね。私はマッチョも好きだけど) 顔もデカイというか、アゴ長すぎでしょう。 昔あった「キャベツ畑のお人形」みたいで気持ち悪い。 ディズニーのヒロインの栗型の造作は慣れたけど・・。 それとなんとなく気になったのが、キャラみんな歯がある(描かれている)こと。 歯は省略してほしかった。 いらないでしょう、歯。 しかも口大きく開けると奥歯までばっちり。 こいうの日本のアニメ見慣れていると、違和感が。 手とか、パーツもリアル、というかほとんど実写みたいで。 エアブラシ(って言わないのかな、最近は)もうるさかった。 アニメの、デフォルメされたキャラの顔にリアルな陰影、ってどうも違和感だ。 私はアニメならではのマット感が好きなのに。 そこまで実写みたいにしたいんなら実写にすればいいのに、と思う。 限りなく実写に近づけることがアニメの神髄ではなかろうに・・・。 う〜む。 そこまでこだわるCG?や技術の進歩と比べて脚本が追い付いていない印象。 絵ほどにキャラや台詞、物語に深みがなかった。 ま、これは映画全般に感じますが。 特に巨額の製作費のかかった大作ほど。 結局アナは誰と戦っているのかよくわからなかった。 敵は氷の女王のお姉さん? でもお姉さんは雪の女王ゆえに触れるもの皆凍らせてしまう「人間凶器」なだけで、妹を思うゆえに隠遁生活を選び、孤独にも耐えよう、として、終始妹を思っているではないか。 聞くところによると、「真実の愛を探すのがテーマ」らしいのだけど、それなら最初から最後まで妹を思うお姉さま、エルザの気持ちだって本物、「真実の愛」を持っているではないか。 童話の雪の女王は心が氷、でカイ少年を凍らせて自分の手元に置き、それを奪還する少女、の物語だったけど。 想像だけど、多分いろんなシーンのイメージが思い浮かんで、それは一つ一つは素晴らしくて、 「触るものすべてがたちどころにバーーッと凍っていくんだ」とか 「ありのままの自分で生きるのよー、アイデンティティの確立だ!」とか、 様々な氷も描写は当然美しいし現時点でアニメの(CGの?)技術の最高峰をいってると思うんだ。 でもそれぞれのシーンがばらばらで、連動はしてないから話が細いままで育っていかない。 もっともっとばあーっと盛り上げてほしかったわ。 「くるぞくるぞ、キターーー!!」っていう波のような感動がほしかったのだけれど。 特にクリストファがアナを助けに疾走してくる場面(ここ、黒沢明の隠し砦の3悪人の有名なミフネの馬乗り殺陣疾走シーンを髣髴と)でアナを救い出し、「真実の愛」の定番キスシーンへ、と行くのかと思ったら・・・。 どうもテーマが割れてるのよね・・。 それに悪役がチンケすぎ。 無理やり感、最初の出会いシーンとどうしてもキャラが一致しない→そういうキャラにころっとだまされるアナってやっぱりお馬鹿さん・・・感がぬぐえず。 ここはもう少し、せめてカリオストロ伯爵くらいの存在感がほしかった。(微妙?) でないと悪者をやっつけた時の爽快感が出てこない。 やっつけるまでもなく、その内勝手にコケていくだろう、と。 つまり戦ってない印象だった。 あと、これは好みなんだけど、雪だるまは融かしてほしかった。 子供の頃、雪降った次の次の日あたりから、すっかりポカポカ天気になって、だんだん融けていく雪だるまを見るのは悲しくせつなかった。 そしてそれを造った時の楽しい思い出の記憶だけを残してやがて春になっていく・・・ そういう思いって万国共通ではないだろうか。 融けていく雪だるまが、 「僕はもう融けてなくなっちゃうけど、僕の事忘れないでね。」 「忘れないよ、来年また会えるといいね、また私のところに降って。」 「そうしたいな。どこかにきっと僕の魂が残っているといいね。」 「さよなら」 「うん、さよなら、いつかまた・・」の方が好みだわ。 長かった冬が終わり春が来るのはうれしいけれど、雪とはお別れ、来年はまた来年の新しい雪が訪れ・・ そうして季節はめぐり、少女は大人になっていく・・ ぼくを忘れて・・・。 (「ぼく」とは・・・まあ雪だけではなくいろいろなものの象徴、かな) 日本と西洋の季節感のとらえ方の違いだろう・・・ 月日は百代の過客にして行き交う年(時だっけ?)もまた旅人なり・・・は芭蕉先生の奥の細道。 出会いと別れを繰り返し・・・ 諸行無常の響きあり・・・は平家物語か・・・・。 ほら、「千と千尋〜」でラスト、千尋はもうハクにきっと会えないけど、髪飾りの一瞬の光だけが永遠に記憶に残る冒険の証・・・のシーン好きだった。 ハクの手が千尋の手と離れる、ハクの表情は出さず、 「あ、もうハクは出ない、ワンカットも。これが別れ、もう千尋はハクと永久に会う事はないんだな」と察してしまった瞬間の寂しさせつなさ・・・ 余韻・・・ 少女が少し大人になっていく、という事を見事に表現していた。 このクールさがジブリ作品の見事さ、格調の高さだった。(のに・・・) ありのままに、に目覚めたエルザがその力を発揮したら夏でも雪だるま、と一瞬で作るスケートリンクかい・・・。 ドラえもんさながらの「いつでもどこでもスケートリンク〜〜」、なんてことない、ディズニーオンアイス、つまりアトラクションでした。 ディズニーはアイススケート好きなのよね。 この前真央ちゃんもレリゴー♪滑ってたし。 知り合いの4歳の娘さんは、毎晩ユーチューブでレリゴー♪をせがみ、毛布を肩にかけて「もう寒くはないわーー♪」の歌に合わせてはらりと落として踊る、という・・・。 4歳の子にとっては 「雪だるまさん、死んじゃうの?」 「死なないよ、ほら、エルザの力で・・」 「わあい、よかったーー」といったところか。 4歳児には「死」も「別れ」も堪えられないかも・・・。 4歳児と私では、好みも違って当たり前ね。 まあ、ツタヤのレンタルでポイントも使って200円少々で見られたのでまあいいか。 P.S 「風立ちぬ」も見ました。 聞きしにまさる声優の違和感ぶり。 どうしても感情移入ができず、消音にして絵だけを見た。 なんだって駿はあれほどまでにプロの声優キライなのかね・・・。
夏子
W杯がすべて終わって一週間。 ああ・・・・寂しいなあ。 終わっちゃったんだなあ、日本は特にあっという間だったな。 始まったと思ったらあの2分間で終わっちゃったようなもんだ。 ドイツの時のあの後半の終わりの8分間を更新する(?)記録を更新してしまった・・・・苦笑。 まあ少しでもサッカーを知ってる人ならそう簡単にグループリーグ突破はできない、って思ってたでしょうね。 特に今回は怪我人とか・・・省略。 日本チームは早くに終わって(涙)、選手もサクサクかえってきてぼちぼち活動が始まり・・・ Jリーグが再開したり海外組はそれぞれのクラブチームに帰り、来月半ばにはもう04〜05シーズンが始まり・・・。 で、彼らの記事を見かける事も増えたのだけれど・・・。 なんかすごく違和感を感じるのよね。 そりゃ聞かれれば何か答えなきゃならないし、後ろ向きのコメントはあるはずがないのでしょうが、そろいもそろって 「結果は出なかったけどやってきたことは間違っていない」とか 「これを成長の糧に」とか 「このままでは終われない」とか 「次のW杯を最後に」とか・・・。 悲しいほど前向き・・・苦笑。 終わっちゃったんだよ、もう。W杯が。 一生に一度か二度の、一世一代の大勝負に負けたんだ。 それなのになんか言葉が軽いんだよね・・・悲しいほど。 なんか漫画(・・微妙)とか今時のヒットソングの歌詞みたいな、意味ありげで実は1センチも深みのない言葉が出れば出るほど中身はどんどん軽く薄くなっていく…。 私は何も聞きたくなかった。 無言で、心の中でだけ誓って、その誓いは封印してほしかった。 彼らの言う「次のW杯」とやら、まで。 そして4年後、本当にもう一度代表に招集されて、勝ってグループリーグ突破した時初めて口に出してほしかった。 その道のりの果てしなさ・・・。 あの惨敗の後の4年、その一日一日をがんばる、というのはどれほど困難で地味な汗の積み重ねなのか、アスリートなら知っているはず。 だから彼らの口から「この悔しさを忘れない」とか「これから結果を出していくしかない」とか出てくると、いちいち軽いなあ、と。 「ほんとにできんのかよ?それ大変だぞ」と思っちゃう。 まあ聞く方も聞く方ね。 彼らもホントは言葉は本職じゃないけど、聞かれたから何か気のきいた言葉を言ってあげたんでしょうね。 そうすればマスコミも喜ぶし、記事や番組のカッコもつくし・・・。 マスコミも聞かなきゃいいのに、コメントなんか。 聞かないであげるのも、あえて冷たくするのも「親心」ではないでしょうか。 「臥薪嘗胆」という言葉があります。 「会稽の恥」と対になっているのですが、昔中国で捕われて生き恥をかかされたどっかの王様が・・辞書ひいたわ、春秋時代、越の王様勾践が呉の王様夫差に捕えられて、でもその後見事にリベンジに成功する、という話でした。 その時、勾践は捕えられていた際に、時々肝(何の肝だろう…クマかな?クマの肝は滋養があり・・・)を嘗めて(なめて)その苦さや悔しさを忘れまいとしたという・・・。 長いね・・・。 今の日本代表の面々で、4年間肝を嘗め続ける忍耐のある選手がどれだけいるだろうか。 もちろんいてほしいけど、多分一人か二人でしょうね。 苦さは結局選手にしかわからないし、「恥」をすすげるのは選手だけ。 ぜひとも「レシフェの恥」をすすいでほしいものです、それは長くて気の遠くなる程地味な道のりでありましょうが。 P.S 例のドイツの変な踊り、「ガウチョダンス」っていうのね。 でもアレなんかなかったことになってるみたいね。 P.S2 私としてはぜひ宮市君と長井に活躍してもらいたいー。 やっぱね、俊足って一発で認識できる、世界に通用するものすごくわかり やすい脅威、だと思うのよ。 宮市君は決定力もあるし。 ぜひ武器に磨きをかけて♪イエイ。
「戦い済んで・・・」 サッカーとは、22人の男たちが走って球を追いかけて、そして最後はドイツが勝つ、とは誰の言葉だったか・・・。 (リネカーだったか・・・それとも誰かの引用か・・・) その通りドイツ優勝で締めくくり、でした。 あんまりドイツの下馬評が高いのでへそ曲がりとしてはアルゼンチンを応援してたのですが。 メッシの体調すごく悪かったみたいね。 あと、ディマリアが健在だったら・・・ アグエロの怪我がなければ・・・ テベスがいたら・・・ もう少し違った戦い方になったか、と。いかなドイツが相手でも。 う〜む、少々残念です。 大会前からあまりの怪我人の多さにげんなりしていたのですが。うう。 でもなんかメッシ対ドイツ、みたいな感じでした。 それだけでもすごいな、その時点でメッシの勝ちだよな、とも言える・・・。 だってあのドイツが最後にはメッシを3,4人で囲んでたもの。 さすがにメッシも折からの体調不良に重なる疲労、プレッシャーを背負っては、矢折れ、力尽きた、という風情か・・・。 ラストチャンスのFKを大きくはずし、最後の笛が鳴った時のメッシの表情は、こういって何ですが今まで見てきたどんなメッシよりも私好きでした。 なんか、美しいというか。 歓喜のドイツを何とも言えない表情で見つめ、立ち尽くす「絵」は、光と影、栄光と挫折、スポーツというものの宿命を残酷なくらい自然に対比させていました。 勝者と敗者。 今まで何度も見たような。 かつて自分も作品で描いたような。 本当に美しい一枚の絵を見ているようでした。 シンプルで力強い構図・・・・。 なんでだか大会MVPになり、トロフィーをもらいながらもメッシ、ただの一度も笑顔を見せなかったなあ。 (さながら「怒られた子供」のようなしょぼんとした表情にも萌♪) 今まであまりにスーパースターで、すでに象徴、というかむしろ「記号」のようになってしまっていたメッシを特別好きではなかったけれど、今回の大会で初めて彼の陰り、表情の深さ、というものを垣間見て、なんか、すごく好きになってしまいました。 それはとりもなおさず「サッカーというものの深さ」でもありましょう。 昔から、小学生の頃から、勝った方より負けた方の顔見る方が好きだったっけな。 甲子園とかで。 とりわけ負けた「男の子の涙」見るのが。(悪趣味か・・) なんか、母性本能くすぐられるんだよね。 自分に母性があるとは思わなんだ・・・笑。ははは。 守ってあげたい、というか走って行ってそばに寄り添いたい、でもそこは「男の子の聖地」で女子は入れないところがまたせつなくて・・・。 それにしても、決勝のドイツとアルゼンチンでさえかなり慎重に、守備的に入っていくんだから、(もともとW杯ってこんな感じ、双方ともカウンターが怖いから結構にらみあいになる。力石対ジョーみたいな・・・古すぎか・・・笑。) 日本も攻撃重視、なんて無理しなくてもよかったのにー。 やはりきっちり守ってこその攻撃ではないですか。 その攻撃ですら最初のつまずきで・・・ あの初戦の2分間の傷を最後まで拭えず・・・ ま、今さらいいか・・。 相変わらず敗戦の検証もろくに行わず、次の監督の話題で何かごまかされてるような感じがするのですが。 誰がなっても多分また同じ事繰り返すんだろうな。 私は日本人監督でもいいと思うのです。 日本人監督で、8年とか10年とかのスパンで、じっくり育成に力を入れてほしいものです。 でないと、外国人監督は契約があるので、目先の勝利、結果にとらわれてしまって、結局選手を「育てる」事はできないと思うのです。 (ザック監督もそうだった・・・) 見る側の私達もそのくらいの忍耐を備える時ではないでしょうか。 (体操とか、水泳とか、そうそう女子レスリング、あフィギュアスケートなんかも確か10年かけて世界と戦えるように準備した、と。) 今回優勝したドイツはそうした、育成に力を入れた、と記事などで読んで、そういうところこそ見習うべきではないのか、と思いました。 「種を蒔く」監督を。 10年後の木、森を造れる監督を。 サポーターはそれを見守り待つ忍耐を。 「立つ木を見る、と書いて親、だ!」とは81の私のおっ母さんが年中言ってる言葉です。 カーチャン、どこで仕入れてきたものか・・金八先生か?笑。 原技術部長の言う「一緒に戦ってほしい」というのはそういう事ではないでしょうか。 (あんたらこそ・・・チッ) ・・・きっと無理だなあ、と知りつつ。 P.S 24年前の西ドイツ(当時)対アルゼンチン、イタリア大会。 私はチケットを持っていながら手違いで入れず、ローマのオリンピコスタジアムで一人ぽつんと残されたっけな。 あれから24年!!!!経ったのか。 ひゃああー。 あの時はマラドーナ対ドイツ、だった。 P.S2 ドイツの凱旋パレードで見せた歓喜の踊り、あれはカッコワル・・・。
「悲劇が・・・・」 ネイマール、怪我させられて彼のW杯が終わっちゃった。 試合はブラジルが勝ったのに。 くすん。 私のパソの待ち受け画面は自筆のネイマールイラストなのに・・・ これは関係ない。 初戦の、ブラジル対クロアチア戦で、例の西村主審のPKが物議をかもしたけど、FIFAは西村主審を支持したし、「ああ、今回のW杯はタックルや手を使ったファウルにとりわけ厳しいのだな」と思った。 南ア大会の決勝戦なんかまるで飛び蹴り大会みたいで、いちいち笛鳴らしていたら退場者が何人も出て、まともなサッカーじゃなくなっちゃいそうだったから、今回はそこらへんを改正してるんだ、しいては試合を、選手(の身体)を守るんだ、と思ったのに。 レフェリーは「スター選手を守る」とよく言われるけど別にひいき、ではなく「スター選手はタックルで狙われるからそこを守る」ものなのだ。 メキシコ大会だったか・・・ グループリーグでアルゼンチンと韓国が対戦した時、韓国はことごとくマラドーナにエゲツないタックルを見舞わせていた。 そりゃあの頃のマラドーナはファウルでもなければ止められないほどの掛け値なしのスーパースター。 とりわけグループリーグで少し実力が落ちる国が強国の、それこそスター選手を擁する国と対戦した時は、「削る」しか手段がなかったりするのはよくあった。 「韓国はマラドーナをコワす気か!?」という記事を読んだ記憶がある。 脚だけでなく選手生命まで削りかねない、と。 南ア大会で自国の監督をやった時も、さんざん削られるメッシに、「メッシにサッカーをさせてやれ!!」って叫んでいたっけ。 で、今回のネイマール。 コロンビアだけでなくブラジルも相当ファウルが多かったみたいだ。 ネイマールが飛び蹴りされたのは後半も40分過ぎだったから、もっと早くレフェリーがコントロールできなかったものか・・・。 前半の、最初のエゲツないファウルが出た時に、なんでもっと厳しく警告はできなかったのかな・・・。 痛みで泣き叫ぶネイマール、蹴った方の選手も「やばっ・・・」てな表情。 「大変だよ!!ネイマーが起きれない!!・・・」と訴えるマルセロの恐怖で覆われた顔。 (ネイマールの語尾の「ル」は発音しない・・・脱字じゃありません) 世界中のサッカーファンが凍りつく・・・。 誰にとっても不幸な出来事が・・ こんなシーンを誰も見たくなかった。 ドキドキワクワクする、美しいサッカーを見たかったんだ。 これこそW杯!!というような見事な駆け引き!凄いゴール!を見たかった。 あんな、後ろからの飛び蹴りや手でシャツを引っ張ったりコロコロ転んでファウルをほしがるような恰好は見たくなかったよ!! (ロッベンやら大久保やら・・) 今回はファウル取ってもらえる、って思ってたに違いない。 (そう思うようには笛は鳴らなかったけど) 本当に、ネイマールの悲劇は避けられなかったのものか? 実際このレフェリー、どうなのかな? ロドリゲスが果敢に攻め込んでPKを得た時、解説の福西さんも思わず「レッド!・・・」と叫んでたけど、なんであれがイエローで済まされるのか? 一発レッドでも全然おかしくないはず。 他にも、ロドリゲスがマルセロと一対一でファウル取られた時は、 「肩だよ!肩だ!正当なタックルだよ!!」とばんばん自分の肩を叩いてアピールしてた。 映像じゃなんともいえないし、ファウルに見えなくもないけど・・・。 でも倒されたマルセロも、ぶつけてない方の足首を抱えて痛がってたなあ。 (でもマルセロってレアルでもそういう感じよね、憎めないキャラだけど) でも・・・。 結果ネイマールは守られなかった。 あの悪質な(?)飛び蹴りは想定外?ってことはないだろう。 ネイマールが狙われるのはレフェリーは当然予想してなきゃいけない、と思うけどね。 あのレフェリーの査定はどうなってるのかな? 試合後、必ずミーティングやる、って聞いてるけど・・・。 ネイマール、不幸中の幸い、重症ではあるけれど最悪ではないようで、若いのだからきっとすぐに回復してくれると思います。 そう願います。世界中のファンと一緒に、私も祈ろう、っと。 あのブラジルのキリスト像に、かな。 ところで、やっぱりある日本代表選手はテレビのW杯見てない、って言ってたね。 「なんか見る気になれない」って。 見た方がいいと思うよ。 日本に(自分たちに)何が足りなかったのか、見ればきっと気づくよ。 気づかなければ成長もないでしょ。 敗戦直後、「これを糧に成長したい」みたいなこと全員口にしてたんだから。 ・・・なんか、言葉が軽いんだよね。どの選手も。溜息。 あ、それからオランダのファン・ファール監督のPK戦対策見事!というか 「それやりますか!?」ですね。 ありゃ賭け・・バクチですよ。 それで見事賭けに勝つんだから、世界の監督は凄いコトするなあ! こういうシーンを見せられると、「ザックさん、ありがとう」とはとても・・・。 ザック監督も、そのザック監督を代える(コンフェデ後とか)事が怖くてできなかったお偉いさんも、常々選手に「リスクを恐れずに」とか「勇気も持って」とか言ってたのにね。 まあ言うは易し、かな。溜息。 P.S もはや風物詩となった、敗戦後責任の所在をうやむやにするための早々の次期監督探し、ね。 誰でもいいや。 どうせまたブルーなサムライを見させられるんだ・・・溜息。 P.S2 ほとんど寝ちゃっていて、気が付いたら7−1!!のスコアでブラジル負けてた。 うひゃああ、日本だって7点は取られないどー。 しかも前半の6分間で4点取られてる!上には上がいるもんだ・・・ 下か?壊れたんだね、この試合、このチーム。 ネイマールがもしいたら? ・・スコアはともかく、多分負け、だったかな? 悲劇ふたたび。 なんかまだ続きそうなざわざわした気持ち。・・・
「戦い済んで・・・」 って済んだのは日本だけだけど。苦笑。 日本がいなくなってようやくいつもの、お馴染みのW杯(テレビ)観戦の日々。 涙。 くうう〜〜。 いつにもまして熱戦が多い気がします。 得点も多いし逆転も多いそうな。 何でも、暑いので結構選手がしんどくて後半など気が抜けてしまう事もあるらしく失点をする・・・と。 う〜ん、南半球は気候が逆だったのではなかったのか・・・? 普通に暑いらしい・・・ 日本の夏みたいに湿気の多いスタジアムもあると。 テレビ観戦だと、選手のアップが観られてうれしい。 特に好きなのが入場前の、ゲートに待機する選手の顔、顔。 緊張してたり、それをほぐすかのようにエスコートキッズに笑いかけたり、国は違えど同じクラブチームの仲間と対戦する事になってしまったりすると、ハグしたり、 「おう、この時がきちゃったな」とか 「お互いベストを尽くそうな」とか 「手加減は無用だぜ」とか 言葉を交わしているのだろうか・・・。 国歌斉唱も好き。 みんな肩を組んで、サブもスタッフもベンチ前で同じく肩を組む。 中には歌わない選手もいるけれど、たいてい大声で絶唱してる。 (マイクがピンポイントで声を拾うので、音痴がばれる人も) 特に、ブラジルの、テープはなぜだか途中で終わるので(一番だけ?)でも二番(?)の歌詞をスタジアム全体で、それこそ大合唱するので大迫力。 どんなスピーカーもかなわない効果。 スーパーセンサラウンド。 多分振動で揺れているだろう。 突貫工事で崩れ落ちやしないか心配。 ネイマールもおっきな口を開けて歌う。 歯がきれいだ・・・。 「へえ、いいなあ」と思ったのはセレソンのCBダヴィ・ルイス。 彫刻のような端正な顔をくずして(?)絶唱の後、絶叫。 キックオフ直前、イレブンが肩を組んで、 「よっしゃー!!」 「さあいくぞォー!!」 「俺ら絶対勝つぞー!!」 「セレソンの誇りは我らにあり!!」 「うおおおおおおおお!!!!」 …と言ってるかどうかはわかりませんが、多分そんな感じの事だろうと。 ダヴィ・ルイスはプレミアのチェルシーの選手だからお馴染みなんだけど、表情が豊かなのよね。 外国人はたいていそうだけど。 顔の彫りも深いし。 2,3年前か、チェルシーでのゲームで、無様に抜かれて失点し、もう一人のCB「キラワレ者?」のテリーと顔を合わせて目を見開いて 「俺のせいかよ!?!?!」 「俺は悪くないぞ!!」の表情。 またある試合では、確か宮市君が鮮烈な活躍をしたウィガン対チェルシー戦で。 チェルシー相手に走りまくって、なだたるプレミアのDF(ダヴィ・ルイスも含む)をその俊足で置き去りにして、宮市君が高評価を得た試合。 タイムアップの後、各選手、握手とか肩をたたいて割とおざなりに健闘をたたえ合っている時。 ダヴィ・ルイスが宮市君を見て、その時!すごくいい笑顔で、にっこりとほほ笑んだ。 「おう、おまえ!速かったなあ!すごかったゼ! おまえこれからいい選手になるゾ!」 って感じで宮市君をたたえてくれた。 「破顔の笑顔」ってあんな感じだな。 本当に、にっこり、サッカー選手として才能にあふれた後輩の出現を心から喜んでくれているようだった。 国が違っていても関係なく。 そして今回のセレソンのダヴィ・ルイス。 デカい身体にまかせた力任せの守備やシュミレーションぽいプレイでどっちかというとダーティーなイメージだったんですがね。 あの試合直前の絶叫の表情にびっくり。 ああ、W杯なんだなあ。 地元開催、とてつもな大きく重いプレッシャー、それを情熱で跳ね返し、ものすごいメンタルで臨んでいるのだな。 あれ見ると、「あ、ちょっと、日本人かなわない」と思っちゃいます。 (もちろん顔でサッカーやるんじゃないけど) 情熱が伝わってくるパーセンテージが、足らない。 情熱は「秘めている」のでしょうが。 伝わって、こない、ダヴィ・ルイスほどには。 空港での出迎えのシーンも違和感感じたし監督さんのコメントにも溜息が出てきた。 数日経った後の選手のコメントにも違和感が。 「このチームが大好きだった、いい仲間だった」といったニュアンスのコメントに。 そりゃそうでしょうけど、事実そう思っているでしょうけど。 それで締めていいのかな・・・。 選手たち、始まる前に確か 「選ばれなかった人の分までがんばる」 「結果がすべて、結果を出したい」って言ってたよね。 負けちゃったことに対してもうどうこう言うつもりはないし選手は全員がんばったのだと思います。 でも、 「選ばれなかった人」に対しては、何と言うだろうか? 少し気になりました。 何というか、言葉の軽さに。 日本が敗退し、W杯も後半、落ち着いて熱戦を見ていると、表情だけでなく、すべてにおいて、「日本、おとなしかったな」と感じます。 「物足りなかったな」、 「日本、やっぱり弱かったな。フィジカルも、メンタルも」と。 好きだし応援してたし残念だけれど・・・。 がんばったのだけれど、もっとがんばるヤツラが世界にはたくさんいるのだな、という事をいつにもまして、実感。 P.S メキシコ〜〜残念でした。 初優勝を願うオランダを応援してたけれどロッベンのアレで幻滅。 ダイブしたことより、「ダイブしました。俺、正直だから・・」って しゃあしゃあとコメントしたのにはがっかり。 ヤナ奴!! もう応援するものか。 じゃどこを推したものか・・・ コスタリカ?いいね。 それと帰国した日本代表選手はW杯テレビで見てるのかな? それも割と気になる。 サッカー中継を見ない選手は割と多いのですが。 ま、あまり見る気分じゃないかもね。 サムライブルー、直訳するとサムライのユウウツ。 ちょっとブルーなのよ・・・ ネーミングが悪かった?