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2018年7月12日

「オフサイドの思い出」

 一昨日(9日)の読売新聞の夕刊に「オフサイド」の思い出話の記事が載りました。アイコン
サッカー漫画列伝、なる記事の中にて。

 先々週くらいに記者さんにインタビューされたもので。
記事になる時は抜粋になり、かなり短くなるものなので少々補てんいたします。
別に内容に齟齬があるわけではありませんが、一応というか。

 オフサイドかあ。
懐かしすぎる…
スタートしてから30年くらい(!)経っちゃったわけ?
ひゃあ。アイコン
なぜこの作品を描いたのか?とかシンプルな質問のいくつかに、当時あまり意識はしなかったけど今思えばこうだったんだなあ、とか頭を整理しながら答えました。
(当時はあまり意識してそういうことを考える余裕はなかった。毎週の締め切りに追われてたし)

 テニス漫画の後、なぜサッカー漫画にしたのか?

 そのテニス漫画のフィフティーンラブは、初めての長期連載で、それなりの評価をいただき、自分でもてごたえを感じて、さあ次何を描こうか、という時で。
ちょうど週マガでは新しい編集長さんになり、自分でも緊張していて、でも「もう少し大きな勝負がしたい」と意気に燃えていたんだわ。
もう一つ上のランクにいきたい、もっとたくさんの人に読んでもらいたい…
ホントのホンモノ、直球勝負がしたかったんだわ。

 だからサッカーというメジャーなコンテンツを選択して。
当時、サッカー漫画といえばようやく「キャプテン翼」が誕生し、それ以前となると「赤き血のイレブン」まで遡ってしまう…
それに当時週マガではサッカー漫画のヒットは(記憶では)なかったのよね。
よし、それなら私が!って。
大きなモチベーションになったのよ。
スポ根といえば野球やボクシング漫画に代表されて、そのジャンルではすでに多くの名作があったし。
編集部でもすぐにOK!をいただき。

 だいたい、「誰も描いてない」っていうのは大きなアドバンテージと思っていたのよ。アイコン
だって何描いたって「フレッシュ」でしょ。
比べられる作品が近くにないのだから。笑。

 キャプテン翼は、御存じの通り少し年少のサッカー少年を扱っていたので私は、もうちょい上、の「高校サッカー」を。
少しでも違う切り口にして「違うもの」を描きたかった。
というか違うものにしないと勝負にならなかったからね。
とても太刀打ちできないし、後から…というのはどう考えても不利ですから。
(ちなみに同じサッカーものだとどうしても「ネタがかぶる」時がある、偶然に、とか。
 だから仕方なく他のサッカー漫画はいっさい読まなくなった。
 キャプ翼は大好きだったんだけど…。)

 サッカーを見るのは好きだった。アイコン
やるのは…小学校の体育の時くらいだったかな。
甲子園とは必ず見てたし、テレビでお正月に「高校選手権」とか中継するようになってたでしょ、楽しみに見ていた。
野球と違ってサッカーは坊主頭じゃなかったのもポイント。笑。
カッコよく見えたのよね。不良っぽい(?)のも新鮮で。
すると昔のサッカー部の面々とかぶる…。

 私は「部活」を描きたかった。
私が中学高校の頃、となりの机、となりの教室にいた「男の子」、朝練をして、2時間目が終わると早弁したり、授業中は居眠りしてたり、お昼にはドカベンをたいらげ、放課後には校庭に現れる…
ジャージ下げて、だらだらと…
部活が終わると近所のパン屋で定番の買い食い…
そういう姿を描きたかった。(サッカーシーンより?笑)
意外と、そういう少年漫画はあるようでなかったのよ。アイコン
私が大好きだったちば先生や水島先生の作品も、やはり現実の「部活」とは少々解離がある…
考えてみれば先生がたは10代ですでにプロとして描かれていたのよね。
部活はもちろん、高校もたしか行かれてないはず。
だとしたら…。
私はへっぽこだけど一応バスケ部にいて、隣のサッカー部も野球部も「目撃」した経験がある…
そんなありきたりの「経験」が武器になるんかい…
当時は手探りだったけど…

 武器になったんだよね、今から思えば。

 多感な10代の私、となりの席の男子が、今まで小学生だった男の子が気が付くと背が伸びて、シャープなあごのラインや広くなった肩幅を形成し…
ああ、女子とは違うんだな、と実感したっけな。
男の子、っておもしろいなあ、いろいろ面倒くさい女子よりもずっと好きだわ…と女子の目線から見た男子像。
それなら描ける。アイコン
男性作家さんが気がつかない男子の魅力を私は知っている…。

 そういう切り口の少年漫画は当時はなかったのよ。
ない、ってことは存在価値がある、勝負ができるかもしれない…と。

 だって週刊連載をする、ってことは当然水島先生やちば先生を戦う、って事よ。アイコン
小林まことさんや楠さん、しげのさんといった早々たる面々と、リーグ戦で闘う、って事でしょ。
同じジャンルじゃ勝ち目があるはずない、意識して違う路線にしなければついて行けないではありませんか。
とにかく違うものを。
誰も描かないものを。…

 てなことを当時は漠然と思ってただろうか。
もっとも、毎回の締め切りをクリアするのでキュウキュウでしたから、スタートしたらもう目の前の原稿しか見えてなかったかな…。
自分のことで精いっぱいで…
手探りで…。

 なぜ「オフサイド」というタイトルにしたか、と聞かれたので(単行本の)背表紙見ただけでサッカー漫画、とわかるように、と。
それから、これは記事にも書いていただいたけど「うまくいきそうだったのに笛が鳴って中断されてしまう、もどかしい青春」みたいな意味もこめましたが。
でもそういうイメージは描いてるうちにどこかに飛んでいっちゃいましたね。(笑)

 ちなみに、その前の「フィフティーン・ラブ」も、テニス用語で、しかも15−0というカウントは試合中何回も、一番多くコールされるので今でもテニス中継見て「フィフティーン・ラブ!」のコール聞くとなんかうれしくなるのですよ。
…呼ばれてないって。笑。

 ルールは知っていましたか?と聞かれ、
「手を使っちゃいけない、とかゴールすると1点、くらいは知っていた。 
 オフサイド、のルールはそういうのが存在するのは知っていたけれど
 中身は…」程度で。
タイトルにしたからにはまずこれをしっかり理解しなければ文字通り話にならんだろう、とサッカー経験者とかに手当たり次第聞きました。
でもこれは、試合をいくつか見ていればなんとなくわかっていきましたね。

 連載が始まったばかりの頃、ネームを作る時「はて、オフサイドのルールを物語の中でどう説明したものか?」と悩みました。
あまりに説明調だとセリフのリズムを壊すし不自然だ…
かといってまったく触れないのも…。
と打ち合わせしている時、当時の編集さんが
「説明しなくていいと思う、多分子供(読者)はオフサイドのルール知ってるよ」と。
そうか、そうだよな。
だいたい自分でもよくわかっていないものを説明なんてね…笑。
と、あえて何も説明せず笛が鳴ってオフサイド!敵ボール。
今ではごく普通の展開ですよね。
でもあの時そう提案してくれた編集さんにはとても感謝しています。アイコン

 サッカーというものを、少年漫画というものを、
ひとつづつ、少しづつ積み重ねていった20代の具現のような作品でした。
インタビューを受けて久しぶりに思い出しました。
懐かしくてせつない、愛おしい日々でした。

 

PS.
 しかし何だって私はあんなに苛立っていたんだろうな、あのころ。
 いちいち、いろんなコトにキーキー怒っていた。
 若さのゆえんか…苦笑

 

夏子

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
2018年7月5日

「Ce la faccio!」アイコン

 …とはイタリア語で「やればできる!」と自分に言い聞かせる慣用句であります。
チェラファッチオ!と発音。
ちなみにお友達にかける時は「チェラファイ!」となります。
去年からNHKラジオでイタリア語講座聴いているのだけど使用する機会がまったくないので(笑)ちょっと使ってみました。アイコン

 なんだ、日本代表、やればできるんじゃないか!と。

 下馬評が最悪だったので私も、勝ち点1取れればいいか…と期待も希望もまったくなく、適当な距離でそれなりに日本以外の試合も時間が合えば見たくらい。
しかも半分くらいは寝ながら見てたりして。

 ベルギー戦も、ブラジル戦を見た後眠くなっちゃったんで早めに寝ちゃって。
多分夜中に一回くらい起きる、その時見るかな…
それもどうしようか…
だって、ねえ。
実際一度トイレに起きたんだけど時計を見るわけでもなく、多分今やってるんだろうな…
でも見るの怖いな…って20分くらいテレビつけないでまた寝ようとして…
でもまあつけるか…。
で、テレビつけると。
ん?日本のスコアが2?でベルギーが…「0」が一瞬「6」に見えて。
ひゃあ、2−6かよ?
なんだこの試合?…と思いつつ、目をこらすと2−0じゃないの。
ええ!?アイコン
日本が勝ってるの?!
うっそー!
めがねをかけてしっかり見る。アイコン
こんなに心拍数が上がっちゃったのはドーハ以来かな。
久々のドキドキハラハラ。
へえ、やっぱりスタメンを休ませていたことが功を奏したんだ!
やればできたんだ!…

 …結果はまあ、アレですが。
半分以上は寝てたしね。苦笑。
肝心のゴールシーンもライブでは見てないし。

 残念だった。
でもよかった。
あのポーランド戦で割と非難されてたから。
あの西野監督の「逃げ切り作戦」も、この試合のためだったんだ、と理解するだろう。

「卑怯」とか「恥」とか「汚辱」とか好き放題言う人いたけど、私は肯定派。
だって日本は「ポッド4」だよ、最下位カテゴリーの国が一生懸命知恵しぼってがんばって小細工(?)して、ベスト16に進んだのがそんなに腹が立つのかね、イングランドとか。
精一杯の決断だったのに。
アジアのくせに(?)日本の分際で生意気にも(ポーランド戦で)スタメン落とすなんて「生意気だ!」と思ったかい?…。
みっともない、後でなんか言われるのは承知の上、でもあれが最適だと決断したんだから。
まあ、外野はいろいろ言うよね。アイコン
解説者とか専門家はそれが仕事だし。
でも彼らが何を言おうと舵を握っていたのは西野さんただ一人。
決断できる権利は彼一人が持っていたんだから。
外野はしょせん外野。

 岡田監督曰く、
「西野さんはあわただしく就任して、迷う時間もなかったんじゃないか。
 だいたい監督というのは考えすぎるといい事ないんだよね…」と。
孫子の兵法にもある、「戦は拙速に」と。
拙速、いったん戦うと決めたなら素早く、あまり考えるな、との意味。
うむ。

 私はあの逃げ切りシーン見て、ドーハを思い出したよ。
あのころJドリーム描いていたからよく編集さんとかライターさんに積極的に話を聞きに行ったり、教えてもらっていたりしたの。
サッカーの何たるか。
それでドーハの結末について、サッカーマガジン誌の編集さん曰く、
「あの時、ピッチに空き瓶投げ込まれたよね。
 あの瓶持って、オフト監督はレフェリーにアピールすればよかった、
 時間稼ぎに。
 小細工を弄してでも、何とか堪える事ができてたら…」って。
時間稼ぎ…
そうか、サッカーはそれをしていいんだ。
ハンドボールとか柔道とかと違って「消極的」は許されるんだ…。
(ハンドボールは、30秒シュートしないとパッシブ取られるのよね)

 でもオフト監督は何もできなかった。
選手も、ふわふわしていた。
ボールキープもできなかったし攻められっぱなしで。アイコン
イージーミスの連続で。
私も目の前で見てたけど怖くて正視できなかったし…。
であの結末でしょ。
(ちなみに「感動をありがとう」というフレーズはあの時からだったような。多少の違和感を感じたっけな)

 それに比べたら今回の選手は落ち着いてたと思う。
目的遂行のためには、時に「サッカーをしない」という選択もあるんだ。
みっともない、リスクを承知でその決断をした西野監督にも「おっ、やるじゃないか」と思ったよ。
日本もそういうことができるようになったのか、と感慨深かった。
「明日ある戦い」を意識できるようになった。アイコン
日本代表は前に進んでいる、過去にもどることはない。

 ポーランド戦の批判を、日本はこのベルギー戦で払拭できたのではないかな。
少なくともベスト16で最下位って事はないだろう。
(イングランドのメディアがキャーキャー言ってたけど)
同じ敗退組のアルゼンチン、ポルトガル、スペインとかよりは見るべきものがあったはず。
(半分以上寝てたくせに…苦笑)
ま、勝ち切れてたら最高だったんだけどね!
くう〜〜〜涙。

 選手達にとっては悔しく、せつなく、でもかけがえのないW杯には違いないだろう。
忘れられない夏に。
「きっとできる!」
「俺たちはできる!」
心に、時に声に出して、皆で肩を組んで誓ったロシアのピッチ…。
選手のほとんどは次は代替わりしてるんだろうな、見る方にとってもこれが(今の面子の)最後の代表戦。
彼らはいつか痛みと共に思い出すだろうか…。
その時どのシーンを思い出すかな…
ミスか…
ゴールか…
悔しさか歓喜か……。
いつか孫に話すだろうか。…

「やればできる!」その教訓を私も少しでも共有したい。
勇気をもらったのだ、と。 アイコン

 

PS.
 しかしルカクやらフェライニ(懐かしい!ベルギーアフロ!)やらベルギー
 のデカイこと!
 まるで「赤い冷蔵庫」!
 かなわんなあ。
 さあ、ベルギー応援しよ!

PS.2
 GK好きだから言うわけだけど(笑)、失点は必ずしもGKだけの責任じゃない。
 DFが寄せたりコース消したりしてくれなければそうそう守り切れるわけじゃ
 ない…。
 それでも批判されるのはGKの宿命かな。
 割の合わないポジション…
 だから好きなんだけどね。

PS.3
 試合途中だったかな?
 テロップで「タイのサッカーチームの少年達の無事発見!」に心からホッ
 とする。
 早く救出されますように。

 

夏子

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
 
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